これらの若きビリオネアたちのうち、18カ国の出身者からなる総勢21人は、今回が初のランク入りとなっている。また、40歳未満の富豪のうち、30人はテクノロジー関連、7人はファッション・小売業、7人は不動産業に携わっている。
たたき上げの富豪41人のうち、カイリー・コスメティックスの創業者であるカイリー・ジェンナー(21)以外は全員が男性だった。ジェンナーは今回の番付に入った最年少の富豪であり、たたき上げでビリオネアの仲間入りを果たした人としても最年少だ。
前回の最年少は22歳
過去3年間にわたって最年少の富豪として番付に名を連ねていたのは、ノルウェーのアレクサンドラ・アンドリーセン(22)と姉のカタリーナ・アンドリーセン(23)だった。姉妹を含め、40歳未満の女性富豪のうちジェンナーを除く14人は、財産を受け継いだ人たちだ。
前回のランキングで、自力で財を成した最年少の富豪だったのは、兄のパトリック(30)と共にモバイル決済のストライプを創業したジョン・コリソン(28)だった。昨年9月の資金調達ラウンドで自社の評価額が202億5000万ドル(約2兆2630億円)とされたことから、兄弟の保有資産はそれぞれ、1年前の約10億ドルから21億ドルに増加している。
ジョン・コリソン(Photo by studioEAST/Getty Images)
ジョン・コリソンより数カ月早く誕生日を迎えるスナップチャットの共同創業者、エバン・スピーゲル(28)の保有資産は、昨年の41億ドルから21億ドルに減少した。ユーザー数の伸び悩みや、インスタグラムやティックトックなどその他のソーシャルメディア・アプリとの激しい競争が主な原因だ。
エバン・スピーゲル(Photo by Stephanie Keith/Getty Images)
注目の「若き新顔」たち
ジェームズ・モネ(Photo by Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch)
注目すべき40歳未満の新顔は、電子たばこメーカー、ジュール・ラブズの共同創業者、ジェームズ・モネ(39)だ(もう一人の共同創業者は43歳のアダム・ボウエン)。
二人は2018年末、米たばこ大手アルトリア・グループに自社株の一部を38億ドルで売却したことにより、ビリオネアに仲間入りした。
40歳未満で今回初めてランク入りしたもう一人の注目株は、仮想通貨のマイニングやASCIチップの開発を主な事業とするビットメインの共同創業者、ジハン・ウー(33)だ。自社株の20%以上を保有し、資産は推定15億ドル。北京に拠点を置く同社は、IPO(新規株式公開)を申請している。
首位はザッカーバーグ
マーク・ザッカーバーグ(Photo by Lachlan Cunningham/Getty Images for Breakthrough Prize)
40歳未満の富豪のうち、今回も1位となったのはフェイスブックの共同創業者、マーク・ザッカーバーグだった。保有資産は推定623億ドルで、2位の楊恵妍(ヤン・フイイエン、37)に3倍近い大差を付けている。
ヤンの資産額は221億ドル。2007年に香港の不動産デベロッパー、碧桂園(カントリー・ガーデン)の創業者である父親、楊国強(ヤン・グオチアン)会長から同社株の57%を受け継いだ。
71人の資産は総額33兆円
これらのビリオネア71人が保有する資産は、合計およそ2990億ドル(約33兆4180億円)に上った。前回のランキングでは、40歳未満のビリオネアは63人、保有資産の総額は2650億ドルだった。
71人のうち、前回から引き続きランク入りした人の中で資産を増やしていた人は17人。減らしていた人は24人だった。