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アドテク、企業、ベンチャーキャピタルやニューヨークのベンチャー企業について執筆するスタッフライター

Sergey Nivens / shutterstock.com

ベンチャーキャピタル(VC)業界では、レイトステージのスタートアップへの投資を現在、ソフトバンクのビジョンファンドのような巨大ファンドが独占している。そんな中、「Menlo Ventures」は大手ファンドよりも先に有望なスタートアップを発掘することで対抗しようとしている。

同社は2月20日、5億ドル(約550億円)の新ファンド「The Inflection Fund(インフレクション・ファンド)」を組成したことを発表した。出資対象は、成長スピードは速いが大手ファンドが出資するにはまだ規模が小さく、リスクの大きい企業で、1社当たりの出資額は2000万〜4000万ドルになる見込みだという。

Menlo Venturesによる新ファンドの立ち上げは、巨大ファンドへの対抗策だという。Inflection fundを率いるのは、Menlo VenturesのパートナーであるMatt Murphy、Mark Siegel、Shawn Carolan、Tyler Sosin、Venky Ganesan、Steve Sloaneだ。

レイトステージのスタートアップに対する投資が過熱している背景には、ファンド規模が巨大化していることに加え、IPOまでの期間が長期化していることが挙げられる。大型ディールが増える一方で、数千万ドル規模の案件は見逃されがちになっている。

「我々の競合だったVCファンドは皆レイトステージの大型案件に特化するようになった。彼らのように1億ドル規模の案件を求めているVCファームにとって、小型ディールは大きなリターンを得る可能性が低く、優先順位は低い。このため、市場にはエアポケットが生じている。機会は決して多くないが、競争が最も少ない分野だと考えている」とMurphyは話す。

最近のレイトステージに対する大型投資では、ソフトバンクによる自動運転デリバリー企業「Nuro」への9億4000万ドル(約1040億円)の出資や、セコイアキャピタルとアマゾンによる自動運転企業「Aurora」への5億3000万ドルの出資が大きなニュースとなった。

Menlo Venturesは、これまでにも有望な企業を早期に発掘している。例えば、エクィティ管理を手掛ける「Carta」やドッグシッターサービスを提供する「Rover」はMenloの出資後に事業を拡大し、この数カ月でさらなる大型調達を実施した。

同社は、他にも「Bettermen」や「Pillpack」、「Poshmark」、「ウーバー」、「Roku」などのユニコーンにも出資している。

編集=上田裕資

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