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2019.03.30

危機感とパッションがパナソニックを変える。新規事業の発射台「ゲームチェンジャー・カタパルト」とは

「Slush Tokyo」でアイデアを提案した社員たちと、出展を主導したゲームチェンジャー・カタパルトの事務局メンバー


新規事業はパッションで生み出すもの

──ゲームチェンジャー・カタパルトは今年で3年目になります。改めて、設立の経緯を教えてください。

私はこれまで海外に計約6年赴任しています。2015年までの4年間はカナダでコンシューマー事業の責任者だったのですが、その4年のうちに、われわれとして売るモノがだんだんなくなってきたのではないかという危機感がありました。

技術革新が起こって、グーグルやアマゾンが大きくなり、ドローンやAIが一般化してきたり、パナソニックで言うと大型・薄型テレビ事業の縮小があったりしたのです。

新しいモノを生み出すことはやはり大事です。日本に帰ってきて「新規事業開発室」を作りました。新規事業というのは上司から「つくれ」と言われてつくるものではなく、個人がパッションから作るものだと考えています。

そして、翌年の2016年にゲームチェンジャー・カタパルトを立ち上げたんです。社員が自由に提案できて、それに対して会社が応えていく環境をつくるためですね。これからは自ら「事業をつくりたい」と思う人がたくさん集まってくる会社が成長するという確信がありました。



━どのようにして社員からアイデアを募るのですか。

ゲームチェンジャー・カタパルトのビジネスコンテストは3回目になります。メンタリングやフィードバックを重ね、スキルを上げています。社外からメンターを招いたり、社内の経営幹部や社内向けの発表会、ワークショップを企画したりしています。発表の場として、Slush Tokyoなどを用意しています。

社会課題解決のアイディアを打ち上げる「発射台」

━なぜ「カタパルト」という名前をつけたのですか。

社員が社外の方ともつながりを持ちながら、自分が社会課題だと考えていることをテクノロジーの力で解決していく。そのためのアイディアを持った人間は社内にたくさんいるので、それをまず、どんどんどんどん打ち上げていく。われわれはその発射台になる……。「カタパルト」という名前を選んだのはそのためです。

━ゲームチェンジャー・カタパルトはSXSWに2017、18年と2年続けて出展し、今年はSlush Tokyo 2019に出展しました。どのような狙いがあるのでしょうか。

メーカーが販売したい商品を展示して説明するという、従来のワンウェイの展示会ではなく、新しいモノを生み出していける場として、SXSWやSlushに期待しています。新しい商品、新しいサービスを、来場者の方々と共創していきたいんです。



会社の会議室で新規事業のアイディアを検討していても、本当のところはよくわからないことが多いんです。それをSlush Tokyoのような場で来場者の方々に「どうですか?」と投げかけてみて、「こうした方がいいんじゃないの?」とか「他にこういうのがあるよね」とか、そういう声をたくさんいただきながら柔軟にチャレンジするのがいいと考えています。


2018年のSXSWで世界の参加者が驚いた、おにぎりを握るロボット「OniRobot」

━Slushなどで発表したアイデアの今後はどうなるのですか。

この後、事業化検討会があります。そこで認められたプロジェクトについては、既存の事業部でやる、もしくは専門部隊でやる、といったいくつかの選択肢のもとで事業化を目指していきます。

社内で事業化が認められなかったアイデアが、社外のコンテストなどで復活して事業復活、というケースも実はあるんです。諦めず、自主的に検討を続けていて「課題を解決しましたから見てください」。そんなケースもありました。必死で事業化を模索してきた事業が、結局認められなくて泣いてしまうメンバーもいます。でも、心の中の火は消えずにくすぶって、また再チャレンジしてくれるんです。

そのような熱意を持った社員「カタパリスト」を社内に増やしていくのも、私たちの使命です。
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Promoted by Game Changer Catapult 文=岡田浩之、林亜季 写真=荒川潤

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