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台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

Framesira / shutterstock.com

台湾のエイスース(ASUS)は、2月中旬に新型スマートフォン「ZenFone Max M2」と「Max M2 Pro」をリリースした。両モデルのセールスポイントは、大容量バッテリーと高画質だ。

同社は、過去10年に渡って斬新なスペックの携帯電話やPC、小型ロボットを開発してきたが、競合メーカーも似た製品をリリースし、同社のスマートフォンのシェアは低迷している。

「この10年でエイスースが発表したスマートフォンの中で、際立ったデザインやテクノロジーを持つ製品を思い浮かべることは難しい」と調査会社「Strategy Analytics」でワイヤレスデバイス部門のエグゼクティブディレクターを務めるNeil Mawstonは話す。

しかし、今回リリースした機種は、同社にとって救世主になる可能性を秘めている。エイスースは2014年に「ZenFone」ラインを立ち上げ、昨年は7モデルをリリースした。同社は、次にトリプルカメラを搭載したZenFoneをリリースすることが予想されており、実現すればアジアやヨーロッパの消費者に支持される可能性が高いとMawstonは考えている。

M2シリーズのバッテリー容量は、5000mAhと2日はもつ大きさだ。「M2シリーズは、ポケモンGOを屋外でプレイするようなゲーマー層に支持されるだろう」とガートナーの台北支社でVPを務めるTracy Tsaiは話す。

PCゲーマーからは高い支持

エイスースは、2006年から高性能なノートPCやデスクトップPCを開発し、ハイエンドな機器を愛するゲーマーから高い支持を得ている。昨年はゲーマーに特化したスマホ「ROG Phone」を発表したのに続き、今年のCESでは、ゲーミングPC「ROG Mothership」を発表し、他社とは異なる特色を打ち出した。

「ゲーマーなど高性能なPCを求める層に支持されていることがエイスースの強みであり、それをさらに強化することは理に適っている。他のPCメーカーには模倣が困難だ」と調査会社IDCでバイスプレジデントを務めるBryan Maは話す。

Jonney Shih会長が率いるエイスースは、2017年の売上高が4340億ドル(約1兆5590億円)、税引き後利益は前年から微増の160億台湾ドル(約575億円)だった。ガートナーによると、同社のPC市場におけるシェアは世界第6位となっている。

M2の大容量バッテリーは、ゲーミングスマートフォンを強化するというエイスースの戦略を反映している。今後、同社のゲーミング製品群であるRepublic of Gamersに求められるのは、より洗練されたデザインと高画質なディスプレイに加え、ゲーム市場規模の大きな国での存在感を高めることだとMawstonは指摘する。

しかし、同じく台湾メーカーである「エイサー(Acer)」などもゲーミング製品を開発している。エイスースの市場シェアは、2016年に7.4%だったが、昨年は5.9%まで減少した。

「エイスースが今年発表した製品には、競合製品との差別化が中途半端になる懸念も浮かんでいる」とIDCのMaは述べた。

編集=上田裕資

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