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hedgehog94 / shutterstock.com

ヘアカラー剤の製造販売とヘアカラー専門のサロン運営を手がける「マディソン・リード(Madison Reed)」が、新たに5000万ドル(約55億円)以上を資金調達した。Norwest Venture PartnerとTrue Venturesが主導した今回の資金調達はシリーズDラウンドにあたり、同社がこれまでに調達した総額は1億2100万ドル(約133億円)に上る。

マディソン・リード創業者CEOのエイミー・エレットによると、資金は自社ECサイト、小売店、直営サロンそれぞれにおける事業の強化に使われるという。

「今流行りの、オムニチャネル化(ECサイトや店舗などさまざまな販路を統合すること)を目指しているわけではない。顧客と直に向き合う美容分野の企業にとっては、顧客がいる場所で彼らの需要に応えることがすべてだ」とエレットは語る。

エレットは2013年にサンフランシスコでマディソン・リードを創業。社名は娘の名前に由来する。イー・トレードをはじめとする証券会社やVCでキャリアを積んできたエレットは、髭剃り用カミソリの「ダラー・シェイブ・クラブ」や「ハリーズ」、化粧品サンプルの「バーチボックス」といったサブスクリプションビジネスの成長を目の当たりにし、パーソナルケア用品に関心を持つようになったという。

やがてクレイロールとロレアルが長年シェアを独占してきた150億ドル(約1兆6500億円)のヘアカラー市場に改革の必要性を感じ、美容業界に転向した。米国では女性の75%が髪を染めており、そのうちの52%が市販のヘアカラー剤を使って自宅で染め、48%が美容室で染める。

現代の消費者は原料の安全性や透明性を重視する。イタリアの工場で作られるマディソン・リードのヘアカラー剤は、アンモニアやパラベンといった頭皮に刺激を与える物質を排し、アルガンオイルや朝鮮人参エキスなどの自然原料を使っていることが売りだ。

「(消費者は)美容院で染める時はどんな薬剤が使われているのかわからない。かといって、市販の毛染めに書かれている成分を理解できる人も少ない」とエレットは言う。

自社のウェブサイトでは、ヘアカラー剤やヘアケア用品を販売するほか、AIやAR技術を活用したカラーリングのアドバイスも提供する。さらにプロのヘアカラーリストが常駐するコールセンターもある。これらのサービスが功を奏し、マディソン・リードは創業からわずか2年で軌道に乗った。2017年には、Ulta Beautyなどのコスメ小売チェーンでの販売も始め、ヘアカラー専門の直営サロン「カラー・バー」も出店。2018年の年商は5000万ドル(約55億円)を超えた。

編集=上田裕資

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