まるでマシュマロ リシャール・ミル新作に驚いた | SIHH 2日目

リシャール・ミル RM 07-03 スイーツライン マシュマロ


次に訪れたオーデマ ピゲは、「ミレネリー」以来20数年ぶりの新コレクションが登場した。それが「CODE11.59 バイ オーデマ ピゲ」だ。

モデル名のそれぞれの文字には意味がある。「C」はChallenge=挑戦、「O」はOwn=継承、「D」はDare=追求心、「E」はEvolve=進化。この文字が連なって“CODE”だ。それに続く“11.59”は時刻で、新しい日の1分前を指す11時59分のこと。歴史を踏まえ、未来を感じさせる、新たな出発、方向性を示すネーミングだ。

そして、その気合の入れようは、いきなり自動巻き、クロノグラフ、パーペチュアルカレンダー、フライングトゥールビヨン、トゥールビヨンオープンワーク、そしてミニッツリピータースーパーソヌリの6モデルをラインナップしたことにも現れている。

ダイヤルには、アーカイブに残されている1940年代のミニッツリピーターを元にした特徴的なアラビア数字が並ぶ。ケースは3層で、上下のベゼル部分とケースバックはラウンド型なのだが、ミドルケースは八角形。さらに、斜めからケースを見ると湾曲しているのがわかる。12時位置から6時位置にかけて曲線を描いているのだ。

一見、普通の腕時計だが、よく見るとさまざまな新しい試みが成されているモデルであることがよくわかる。


オーデマ ピゲ CODE11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック[自動巻き、18KWGケース、41mm径、280万円 問:03-6830-0000]

また違った意味で斬新だったのが、リシャール・ミルだ。そのすべてがカラフルな“ボンボンコレクション”だったからだ。このコレクションは、フルーツシリーズとスイーツシリーズの2つに分類されている。

なかでも、ちょっと毛色が違って目を惹いたのが、「RM 07-03 スイーツライン マシュマロ」。文字通り、マシュマロをモチーフにしたモデルだ。かなり手が込んでいる造形は、伝統的かつ高度な技術であるグラン・フー・エナメル加工を使用。マシュマロの質感が見事表現されている。

グラン・フー・エナメル加工を採用した高級時計は他にもあるが、これほどポップに使ったところを他に知らない。リシャール・ミルらしいユニークなモデルである。


リシャール・ミル RM 07-03 スイーツライン マシュマロ[自動巻き、セラミックスx18KRGケース、45.32x32.3㎜ 1720万円 問: 03-5807-8162]

2日目最後のロジェ・デュブイは、クルマ好きには堪らないランボルギーニ社とのパートナーシップモデルの第2弾を発表。今年はランボルギーニ ウラカンからインスパイアされた「エクスカリバー ウラカン」であった。

提携してから2つ目となるムーブメントは、12度に傾斜したバランスエスケープメントが特徴。シースルーダイヤルから見えるブリッジはストラッドバーをモチーフに、さらにその下に見えるツインバレルは、V10エンジンを模して作られるなど、ランボルギーニ感満載なモデルとなっている。

サイドをくり抜いたチタン製のスパイダーケースにはDLCコーティングが施されており、さらにキズがつき難い。少し大きめだが、軽くて丈夫。実用性の高い腕時計でもある。


ロジェ・デュブイ エクスカリバー ウラカン[自動巻き、チタニウムケース、45mm、577万8000円(予価) 問:03-4461-8040]

文=福留亮司

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