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I write about management in its many forms.

Roman Samborskyi / shutterstock.com

私は先日、部下に近づき過ぎずに「少し距離を保つ」ことがマネジメントにとって重要であるとする記事を書いた。私は米心理学誌サイコロジー・トゥデーでも、心理学的な側面を持つマネジメント関連トピックについて寄稿している。先述の記事を同誌の読者層に合わせて内容を少し変更して掲載したところ、ある読者から興味深く見識にあふれた便りが届いた。

私はこの2つの記事で、上司が部下に近づき過ぎると、えこひいきをしていると思われたり、必要な時に部下の行動を修正するのが難しくなったりすることを指摘した。(ちなみに、ここでの「近づき過ぎる」とは、恋愛関係のことではない。これは全く別問題だ)

上司と部下が親しくなり過ぎると、上司が本当に何かをしたいと思ったり、する必要があったりしも、その実行を阻んでしまう可能性がある。私もこれまで個人的に、あまり良くない経験をしてきた。

私に便りをくれたサイコロジー・トゥデーの読者は、この概括的な考えが「どんぴしゃり」だと感じたようで、こうした上司と部下の関係性が、部下の側からどう感じられるか、どういう結果をもたらすかを率直に語ってくれた。その彼女の見識を共有したい。

「私の上司はいつも、私にとてもフレンドリーに接してくれました。しかし、私がミスを犯すと、厳しい反応を見せることが多いです。私が間違いを犯したことを認めていて、どのようにしてその行動を今後修正するかについて説明したとしても、長い間叱責されます。『それでは足りない。あなたはどうして自分が失敗したのかを理解しなければ』と言って、個人攻撃のようになります」

「前回これが起きたとき、私はその場で辞めそうになりました。これまであまり目立たなかった問題だったので気づくまで時間がかかりましたが、彼女がこのような叱り方をしても大丈夫だと考えていた理由は私たちがいつもフレンドリーにしてきたことにあると気付きました。辞めるかどうかをしっかりと考えた末、私は会社に残ることにしました。私はフレンドリーな行動を控えるようになり、上司も私の意図を理解したようで、よりプロフェッショナルで敬意を持った扱い方をしてくれるようになりました」

これは私にとって、非常に貴重な従業員からの視点だった。上司と部下の関係が個人的になり過ぎたときに起こり得る微妙な弊害を示している。

通常の境界線が曖昧になり、上司が部下に「近過ぎる」あるいは「なれなれし過ぎる」態度を取るようになると、さまざまな気まずい状況や意図しない問題を招きかねない。上述の例では、優秀な従業員が「その場で辞める」寸前まで行ってしまった。彼女が辞めていれば、会社にとって望ましくない大きな離職問題となっていただろう。

この読者が指摘したように、上司は「プロフェッショナルで敬意を持った」姿勢を維持し、友情によってもたらされ得る混乱は避け、マネジャーとしての重要な業務をひたすら実行する方がはるかに良い。

上司に最も必要なのは、友情ではなく敬意だ。

編集=遠藤宗生

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