フォーブス ジャパン編集部 エディター


「プロダクトアウト」でインターネット時代の組織を追求する

外的要因の変化によって、ベテラン層がスタートアップに参画する流れが出来上がっているが、もちろん組織が魅力的でなければ、参画する決断は下せないだろう。ミラティブは先日、Slideshareで「採用候補者様への手紙」を公開するなど、こだわりを持って“組織づくり”を行っているように感じられる。


組織づくりについて、赤川に尋ねると創業初期からミラティブは採用にこだわってきた、という。DeNAの新規事業としてスタートした頃から採用は人事部を通さず、すべて赤川が直接ソーシングから面接まで行い、採用するかどうかを決めてきたとのこと。

「僕がDeNAに入社したときは、ちょうどモバゲータウンが立ち上がったタイミングで。12年間で組織の規模も150人から2000人と、急激に成長しました。その間、業績のアップダウンが何度かあったのですが、振り返ってみて思うのは組織的なところでミスすると数年後、ボディブローのようにじわじわ効いてくる。だからこそ、少人数の頃から人、組織にこだわるようにしています。DeNA創業者の南場智子はずっと採用の現場に立っていて、人材、組織ファーストの考えを持っているので、今も尊敬しています」(赤川)

事業を運営していく過程において、もちろん良い時もあれば、悪い時もある。良い組織とは、良くないことが起きた時に総崩れせず、失敗を糧にして成長していける組織だ、と赤川は考えている。理想とするのは世界最大のメッセージングアプリを手がける「WhatsApp(ワッツアップ)」のような組織だ。

 

「今の時代、企業の競争力の源泉はプロダクトにある。良くないものをつくって、全力で売っても本質的に続いていかない。基本的には優れたプロダクト、優れたユーザー体験をつくれる企業が生き残っていく。優れたプロダクトをつくるには、優れた人を採用するのがベスト。WhatsAppは40人で10億MAU超えのプロダクトを開発していた組織」

「ニュースになるのはベテラン層ですが、プロダクト観点だと優秀な若者に選んでもらえる環境も重要です。ミラティブも『プロダクトアウト』の発想で、年齢を問わず支えあって少数精鋭で優れたプロダクトを開発して世界に届ける。インターネット時代ならではの組織のあり方を追求していきたいです」(赤川)

ベテラン層の参画と若い内部社員の抜擢、そして性善説経営による風通しの良さ──さまざまな切り口から「理想的な組織づくり」を追求していくミラティブ。

今後も「わかりあう願いをつなごう」をミッションに掲げ、国内で勝ち切るだけでなく、サービスをグローバルにも広げていく。そしてミラティブ上での新機能のリリースだけでなく、別の切り口の新規事業の展開も検討するなど、多次元的に展開していくという。

編集=Forbes JAPAN 編集部

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