大人になってプログラミングを学びたいのなら、英語の授業を思い出そう

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他人のコードを読むことによって、「キレイなコードが書ける」ことにつながります。ここで言う「キレイ」とは、同じ処理を行うにしてもより短い文量で書くことができていたり、処理時間が短くなる書き方だったりと、何かしら「効率的」に書かれていることを指します。

「他人のコード」は、それこそネット上に無限に載っています。英語でも模範解答のようなキレイな文章はありますが、書き方の正解はひとつではないので、自分自身が「参考になる!」と思ったコードを倣っていくと、力が付いていきます。

作文も、読解と同じタイミングで進めていくことになります。英作文もとにかく文章を書き上げることが大事であったように、プログラミングも一連の処理を書き上げることが大切です。

特に、プログラミングは期待通りに動くか動かないかがはっきり分かるので、英作文よりも自分で試行錯誤がしやすいでしょう。プログラミングは、特にこうした作文、すなわち「自分でコードを書く」という作業が何よりも大事、かつ、力が付く作業と言えます。

結局は自分でコードを書かない限り何も生まれないですし、本当に自分のスキルがアップしているのかどうかが分かりません。はじめからキレイなコードが書ける必要は全くないので、とにかく自分の意図した処理ができるまで書き上げる、という試行を繰り返すことが大切です。

作文が大事な理由はもうひとつあります。それは、何よりも「つくりたいものをつくる」ことが一番プログラミングができるようになる近道だからです。

まず実現したいものがあって、そこに向けてどうコードを書いていけばいいかを考え、実際に書く。この過程で、「ただプログラミングを勉強する」だけでは網羅しきれない知識やテクニックの修得ができるようになります。私自身、Readyforやグノシー、MICINで開発しているクロンをつくっていく過程で、多くの学びや気付きがありました。また、機械学習・ディープラーニングも、実際のデータを分析してみると、やはり理論だけでは気付かない難しさがあることを思い知らされます。

つくりたいものでなければ途中で投げ出したくなってしまいますが、自分がつくりたいものであればきっと最後までやり遂げるでしょう。プログラミング力を鍛えるには、それと同じくらい、アイデア力が求められると言えるのかもしれません。

文=巣籠 悠輔

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