ネットフリックスには「残念な結果」の今年のアカデミー賞

(Kevork Djansezian / by Getty Images)


スピルバーグは反ネットフリックス

「事前の予想に反し、モノクロで撮影されたスペイン語の映画が3つの栄冠を手にすることが出来た。我々のコンテンツは非常に高い評価を得た」とサランドスは述べた。

しかし、Peter Hammondは授賞式の会場で、ネットフリックスが作品賞を逃した瞬間、安堵の空気が漂ったと述べている。ネットフリックスに対する敵意を明確にしている著名人として知られるのが、映画界の大御所のスティーブン・スピルバーグだ。

スピルバーグは昨年のITV Newsの取材に対し、ストリーミングの映画はアカデミー賞の選考対象から除外すべきだと述べていた。

「テレビのフォーマットに最適化した映画は、テレビ枠のタイトルとみなすべきだ。たとえそれが良い作品だったとしても、得られるのはエミー賞だ。オスカーを与えるべきではない」とスピルバーグは述べていた。

ただし、今回のアカデミー賞選考委員会の決定を支持する意見もある。「今回の作品賞はアカデミー賞の伝統に従い、心温まるメッセージがこもった映画に与えられた」とGoldDerbyの設立者で編集者のTom O’Neilは述べた。

フォーブスは以前の記事で、ネットフリックスが「ROMA ローマ」を作品賞に送り込むために3000万ドルの大金をプロモーションに注いだと書いていた。しかし、O’Neilによるとネットフリックスが注いだ予算は、その2倍もの金額だったという。

フォーブスはアカデミー賞の選考を行う映画芸術科学アカデミーにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

編集=上田裕資

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