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まず、イスラエル人には最先端のアイディアと、失敗にめげずゼロから革新的技術を生み出そうとする気質と能力があります。一方、日本人は長期にわたって組織全体としてのプロセスを確立することに長けていて、経験も豊富です。日本人はプロジェクトをダイナミックに展開する際のプロセスを熟知していますし、比較的クローズドなローカル市場についての理解と、地元企業や投資家との連携に関する経験も豊富です。

今後はサイバーセキュリティ分野のほか、生物化学や運輸、農業、旅行技術などの分野で、両国の継続的な協力が実現していくでしょう。

イスラエルの研究開発分野には多くの関心が集まっていますが、なかでも日本は、イスラエルが提供し得る、実効性に富んだソリューションを求めています。とくに生物化学分野におけるイスラエルの躍進はここ数年で目覚ましいものがあります。2017年には三菱田辺製薬が、パーキンソン病などの研究開発を事業領域とするニューロダーム社を1240億円で買収しましたが、これはイスラエルのヘルスケア企業としては過去最大の買収でした。

サイバーセキュリティの分野での両国の連携は、もちろんより強固になっていくでしょう。

イスラエル国防軍が特殊部隊で次世代のサイバー起業家を育成していること、そしてそれがわが国のサイバーセキュリティ分野における最先端技術の基盤にもなっていることは既知の事実です。日本も、2020年の東京オリンピックに代表される国際的イベント、そして北朝鮮をはじめとする地政学的脅威を視野に入れて、サイバーセキュリティ分野でのソリューションをイスラエルに求めてきています。

運輸分野では、スマート・モビリティとインフラ技術での両国の連携が続くでしょう。また農業でも、IT化、スマート農業におけるモニタリングシステム、高精度化、そして最大効率化に関心が高まっています。

イスラエルの高い技術力は、金融分野でも世界から注目されています。フィンテックの戦略拠点としての期待は高く、たとえば欧米の大手金融機関がイスラエルに集まり始めています。今後、日本からの動きも予測できると思います。

また、他に注目に値するのは旅行技術の分野でしょう。世界各国から日本を訪れる観光客の数が増え続けていますが、イスラエルからの観光客人口も例外ではありません。

この傾向の重要な触媒となるのが、最近、イスラエル・日本間で締結された航空協定です。この協定によって、旅行や商業分野でも連携の機会が増えると思います。具体的には、両政府で討議されていた成田-テルアビブ間の直行チャーター便の運航がこの2019年2月、発表されました。

イスラエル・日本間の連携がもたらす大きな可能性をうまく活用すれば、両国の起業家は、長期的関係から大きな利益を得、成功を手にすることは間違いありません。

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──それでは、女性起業家を取り巻く状況についてうかがいます。2018年はイスラエルの女性起業家たちにとってどのような年でしたか?

過去数年間は世界中で女性起業家が増えてきました。雇用されて働くことに伴うさまざまな困難やナンセンスに対するソリューションを求める気持ち、あるいはもっと一般的な社会問題と対峙したいというモチベーションが、その根底にあると思います。同時にディシジョンメーカーたちも、経済成長のために、いわゆるダイバーシティーが不可欠であることを理解し始めたのでしょう。

またもちろん、昨年は「Me Too」ムーブメントの年でもあり、その影響は起業の分野をも素通りしませんでした。そう、起業の世界でもセクハラはオープン・シークレットでした。女性起業家たちもセクハラを受けていたのです。

翻訳協力=松本裕/株式会社トランネット 構成=石井節子

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