ミレニアルズとユースカルチャー


ジェンダーギャップが少ない国であれば、そうした考えも分かる。しかし、日本はジェンダーギャップが大いにある発展途上国だ。女性でも会社を経営できる、エンジニアになれる、映画監督になれる、政治家になれる、宇宙飛行士になれる。

あらゆるシーンが男性に占有されていく中で、将来の少女のために、数多くのロールモデルが必要ではないのだろうか。女性たちが可能性を潜在的にあきらめてしまわぬように、私たちがロールモデルの一例として示す必要があるのではないだろうか。そうした考えのもと、あらゆるシーンで私が「女性」登用されていたとしても、構わないのだ。

シスターフッドを生むコミュニティ機能

ここで、ジェンダーギャップ1位のアイスランドの歴史に遡る。1975年に男女不平等を訴え、全女性の90%が集まりストライキを起こした。デモから5年後、初めての女性大統領が誕生し、女性の国会議員も増加。先進的な産休制度に加え、2000年には男性への産休制度も導入された。これは、女性が育児をするべきだという社会通念を打ち破るためのものだった。

男女の賃金格差は狭まってきているとはいえ、いまだ26%も違いが存在し、昨年10月には女性たちが大規模なストライキを行い、声をあげた。ジェンダーギャップ1位のアイスランドですら、女性たちが連帯し自分たちや、未来の女性たちのために声をあげるのだ。

現在、アメリカでは女性専用の会員制コワーキングスペース「The Wing」が高い人気を得ている。1万3000人の会員を誇り、8000人のウェイティングリストがあると言われている。「女性の政治的、経済的、ビジネス的な立場の向上」を掲げており、コワーキングスペースという機能以外に、女性会員同士の“横のつながり”を築くことが特徴だ。

イベントスペースではイベントが度々開催され、ヒラリー・クリントンやジェニファー・ロペスなど、多くの政治家やアクティビスト、アーティストも登壇している。これまでに7500万ドルの資金を調達していて、注目されているスタートアップだ。アイスランドのようなシスターフッドを生み出すためには、こうしたコミュニティ機能も必要だ。


Courtesy of The Wing

過去に「フェミニストと公言することが怖くないのか?」という質問を受けたことがある。それも40代以上の方に多く聞かれる質問のように感じる。答えはノーだ。私たちにとって、フェミニストは怖い存在ではなく、カッコいい、クールな存在だ。

恥ずかしい話だが、日本でフェミニストとして活躍されてきた先輩の方々を、私はあまり理解していない。日本の流れとしてではなく、SNSを通して私の中に入ってきた概念が「フェミニズム」だった。そして、アイコンにはエマ・ワトソンやミシェル・オバマ、マララ・ユスフザイ、レディ・ガガなどがいる。誕生日には、友人から「feminist」Tシャツをもらったほど、私の中ではファッションとも紐づいている。

今後もきっと、日本の若い世代の人々は、インスタグラムやネットフリックスなどのグローバルコミュニティ、コンテンツを通して身につけた価値観で、固定観念や社会通念を乗り越えていくのだろう。SPA問題を皮切りに、今後も連帯を続けていきたい。そして、声をあげる若い世代をサポートしていきたい。それは運営しているメディア、コミュニティの「BLAST」でも同じ思いだ。

昨年の#MeTooから、風波が変わってきている、今後のシスターフッドにも大いに期待をしている。

連載:ミレニアルズとユースカルチャー
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文=石井リナ

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