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もとある街の良さを生かしながら、サステナブルな事業モデルを

もちろん、ただ外部の企業や店舗を誘致するわけではなく、うまく企業と組むことで白馬の良さを生かしながらブランディングを高めていくことを目指している。だから、地元にある良さを最大限引き出すことも忘れてはいけない。

「観光客が増えれば、宿泊する場所が足りなくなる課題もあります。もちろん選択肢を増やす意味でホテルが参入してくることもあるでしょうが、ぼくらが目指すのは街の人たちが元気であること。だから、後継者がいないという理由で火を消してほしくないんです。そのためには『旅籠丸八』の施設を増やす形で古き良き施設を生かしいていくことも可能だと思うんです」。

今後、リゾートを起点に“サステナブル”な経営モデルを作ることが、和田の描く次なる白馬の理想像だ。「リフトの改修など、これまで予算がなくて手がかけられなかった部分にも着手したいんです。これは短期的な利用者増加などの効果こそ見込めませんが、今後の白馬のためには必要な投資。だからこそ、まずはベースとなるキャッシュを生みだすためにも、“オールシーズンリゾート”として街全体を通年盛り上げる必要がありました。こうしてまたスキー場が綺麗になれば観光客も維持でき、山も里もみんなが自活できるような、サステナブルな状態が生み出せるはずなんです。白馬をそんなモデルケースのような地域にしていきたい」。

これだけさまざまな施設ができて、通年楽しめるリゾートとして活き活きした街はたしかに珍しい。気候や産業などの地域性もあるため、そのまま別の地域で同じ仕組みを取り入れられるわけではないが、白馬で和田が目指すサステナブルな循環が生まれ始めれば、それが今後の日本の地方創生の一つのモデルケースになることは間違いない。

文・写真=角田貴広

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