はたして今年のウォッチトレンドはどんな傾向になるのか? 3日間にわたり取材した主だったモデルを、日別で紹介していきたい。まずは1日目。
今年のSIHHは、ヴァン クリーフ&アーペルが参加をやめ、オーデマ ピゲとリシャール ミルが今年で最後にすることを表明していたこともあり、今後の行方を話しながらの会場入りとなった。
まず向ったのがIWC。このブランドは毎年1つのコレクションに絞って新作を発表するのが恒例で、2019年はパイロットウォッチの年だった。
その中のひとつが「スピットファイア」である。スピットファイアは、レジナルド J. ミッチェルによって設計された航空機の歴史上、もっとも洗練された戦闘機のひとつ。英国空軍の象徴的存在でもある。その戦闘機の計器デザインにインスピレーションを受け、製作されたのがパイロットウォッチ「マークⅪ」の流れを汲む「スピットファイア」である。
オススメはブロンズケースのモデルだ。ダイヤルはオリーブ・グリーン。さらにブラウンのカーフスキン・ストラップが装着され、とても男っぽく仕上げられている。
今年はすべてのモデルに自社製キャリバーを搭載。クロノグラフモデルには、コラムホイール式のCal.69380が載せられており、双方向巻き上げ式の爪巻上げシステムが、約46時間のパワーリザーブを生んでいる。
IWC パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・スピットファイア
[自動巻き、ブロンズケース、41mm径、37万円 問:0120-05-1868]
次に向ったのがA.ランゲ&ゾーネである。今年は名作「ランゲ1」が25周年を迎えた。ということは、第二次世界大戦後、東ドイツに接収され休眠を余儀なくされていた同社が復活して25周年ということでもある。
もちろん、記念モデルとして「ランゲ1」の新作が“25th アニバーサリー”シリーズの第1弾として登場した。今年は復活から四半世紀ということもあり、アニバーサリーシリーズが毎月発表されるということだ。
第1弾の「ランゲ1」は、インデックスや針をブルートーンで統一。ケースバックはハンターケースで、ドイツ・グラスヒュッテにある本社社屋の姿がエングレービングされている。また、テンプ受けには“25”という数字のエングレービングも施されている、というように記念づくしのものとなっている。
ランゲ1 “25th アニバーサリー” [自動巻き、18KWGケース、38.5mm径、489万円 問:03-4461-8080]
この日3つ目の取材は、カルティエ。昨年の「サントス ドゥ カルティエ」のリニューアルを受けて、クロノグラフやスケルトンなどバリエーションを増やしている。
とくに目を惹いたのは、「サントス-デュモン ウォッチ」。1904年に発表されたオリジナルに忠実なスタイルを持ったヴィンテージっぽい新作だ。搭載のムーブメントは、消費電力を抑えた新開発のクォーツ式。これによってケース厚がわずか7mmという薄型と約6年の連続作動という従来のムーブメントの2倍のパワーを実現しているのだ。
男性用・女性用という発想がないカルティエは、今回も43.5×31.4mmのLMとひと回り小さい38×27.5mmのSMサイズで展開。どちらもオリジナル同様、レザーストラップと組み合わされている。
カルティエ サントス-デュモン ウォッチ SM [クォーツ、SSケース、38×27.5mm、37万円 問:0120-301-757]