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食生活が、気分の改善やうつ症状の緩和にどう影響するかに関する研究が行われた。およそ4万6000人に上るデータを分析した結果、突出して効果のある「最善の食事法」というものが存在しないことが明らかになった。

食生活が人の気分に与える影響については、ここ最近、研究が進められている。とりわけ関心が集まっているのが、高たんぱく質ダイエットや、地中海式ダイエット、オーガニック食品を丸ごと加工せずに食べる「ホールフード」ダイエットだ。とはいえ、他よりも決定的に効果がある食事法が存在するかについては、まだわかっていない。

今回の研究では、メタ分析の手法がとられている。つまり、類似した疑問に焦点を絞り、無作為抽出や対照実験を行なったいくつかの研究から集められたデータが分析された。

選ばれた研究は16点で、それらすべてが、食生活とメンタルヘルス改善の関連性を探るものだった。具体的には、うつ病と不安障害が併発した場合に(別名:並存疾患)、食生活で症状が軽減するかどうかを調べた研究だ。

データに含まれた食事法は、「不健康な食品の摂取を減らすことや、よりよい栄養の摂取を主な目的としたものや、減量に向けてカロリーを制限するためのもの」など、さまざまだった。ただし、食品群を丸ごと排除する食事法や、ひとつの食品を集中して食べるダイエット(毎回魚を食べるなど)は、分析対象から意図的に除外された。

データを分析した結果、検証されたすべてのタイプの食事法が、うつの症状を軽減するうえで、ほぼ等しく効果をあげたことが明らかになった。しかし、不安障害の症状に関しては大きな改善が見られなかった。

研究論文の筆頭著者で、マンチェスター大学名誉研究員(Honorary Research Fellow)のジョセフ・ファース(Joseph Firth)博士は、「健康に良い食生活を取り入れれば、気分の向上が望める」と述べた。「しかし、不安障害への明らかな効果はない」

研究者たちはこの結果について、「良い知らせ」だと述べた。また、「一般の人には、非常に限定された食事法や特殊な食事法は必要ない」証拠だとした。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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