キャリア・教育

2019.03.03 10:30

「子連れ海外出張」を家族でやってみた



(Vostok/Getty Images)

そして出発当日。子供も特に体調を崩すこともなく、順調な出発となりました。

初めての飛行機も、最初に座席に座った時こそ泣きましたが、比較的寝やすい午前中の便にしたこともあり、離陸の時には既に寝ていました。途中、起きて泣いたりもやはりしましたが、ご飯やおやつを食べさせてぐずりをうまくごまかし、無事に初フライトを切り抜けました。

比較的スムーズにセブ島に到着した私たち。その日は大きなトラブルもなくホテルで夜を過ごしました。

そして翌日。パートナーはみっちりと仕事が入っています。私は子供を見ながらホテルでリモートワークです。子供も一人遊びが上手になったし、部屋の広さもそこそこありおもちゃも持参したので、私が仕事の時は一人で勝手に遊んでいてくれるだろうと思っていました。

これが大間違いでした。

ホテルの部屋は広さこそありますがバスルーム以外に仕切りはなくひと部屋です。デスクがあるのでそこで仕事を仕事をしようと座ったのですが、子供はなぜかおもちゃを広げたスペースではなくデスクの下の私の足にまとわり付き離れません。

「仕事するからあっちで遊んでね」と声をかけておもちゃのところへ運んでいっても、すぐまた足元に戻ってくる。これの繰り返し。これでは仕事にならないな...と、正直言って1日目から絶望的な気持ちになりました。

お気に入りのおもちゃや絵本が山ほどあって慣れた環境の自宅と違い、子供がホテルの部屋でひとり遊びしないことは、完全に誤算でした。

それでも何とか2日目まで終了。朝のオンラインミーティングはまだご機嫌な子供と一緒に参加し、午後はタイミング良くお昼寝してくれたので、事なきを得ました。しかし、子供が起きている時間は、集中力を要する難しい仕事をこなすことは無理でした。また、「思ったように仕事が進められない」ストレスと、仕事と育児というふたつの業務を同時並行させることへの精神的負荷でヘトヘトになっていました。

「これをあと3日繰り返すのは無理」と、2日目の時点で悟りました。そして現地の友人に連絡し、ベビーシッターを紹介してもらうことに。幸いにもホテルからのアクセスも悪くない場所にあったので、次の日にさっそく預けに行きました。普段保育園には通っているものの、いわゆる「一時保育」のようなものは日本では利用したことがなかったため、慣れない一時保育、しかもいきなり海外で大丈夫かと、若干の不安はありました。

けれど、「もう1歳だから大丈夫」と自分自身に言い聞かせ、子供を預けることにしました。結果として、これがとても功を奏し、今後もセブ島に出張することがあれば積極的に頼みたいと思えるほどでした。

滞在中パートナーは仕事でほぼずっと不在になり家族の時間が取れないことがわかっていましたが、日曜日は休めたので念願の家族初プールを楽しみました。「時間が取れるなら家族みんなでプールを楽しみたい!!」という私のたっての希望を叶えてくれたので、束の間の休息ではありましたが大満足でした。
次ページ > 今後のトライと「子連れ出勤」について

文=松村映子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事