「子連れ海外出張」を家族でやってみた



勤務先での子連れ出勤風景

今回の私たちの「子供が1歳を過ぎたら出張にも積極的に連れて行きたい」という目標は、前述の形で達成することができました。子供が1歳ということは親歴もまだ1年。私たちも完璧ではなく、失敗をしながらそれを乗り越えてここまで来ました。

けれど、失敗を恐れてチャレンジしない、というのではなく、失敗してもいいからやってみよう!の精神で、これからも子供と一緒にいろんなことをチャレンジしていきたいと考えています。

そこで、昨今話題の”子連れ出勤”について考えてみました。実は現在私が常駐している会社では、ワーキングマザーが多いこともあり、子連れ出勤がそれほど珍しくはありません。社内にキッズスペースがあり、いつでも許可なく子供を連れて行っても構わないし、ベビーシッターを呼んでも構いません。

それを言うと「なんて良い会社なんだ!」と思われるかもしれません。確かに、社会全体で子育てを支援しようという意気込みを感じる、素晴らしい会社だと思います。私も一度子供を連れて出勤したことがあります。

ただ、世論で囁かれているように、実際は子連れ出勤が大変なことも事実です。私がセブ島で経験したように、子供を見ながら仕事をすると思ったように仕事が進まないということもあると思います。”子連れ出勤”という単語と表面的な印象で良し悪しを議論するのではなく、前述の会社のように、”子連れ出勤”しても良いという、社会的な寛容性を持つことが大事なのではないでしょうか。

今回セブ島に行って一番驚いたことは、フィリピン人はみんな子供が大好きで、子供を連れていると誰もが声をかけてくれ、歓迎の雰囲気を作ってくれることでした。ホテルはもちろん、レストランでもタクシーでも、セブ島滞在中は日本にいるといつも付きまとう「子供を連れて来てしまって迷惑をかけている」という気持ちにはなりませんでした。

子供の責任は、子供を連れてきた親がもちろん持ちます。けれど、私の仕事ではないから知らない、自分の子供ではないから関係ない、ではなく、社会全体で受け入れていく姿勢が、日本でも必要なのではないでしょうか。

今回の海外子連れ出張の経験と、たまたまその後話題になりました子連れ出勤への世間の反応を見て、そう思わずにはいられない2019年のスタートでした。

文=松村映子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事