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持ち物にはその人の品格が出る。よい物には理由があるのだ。

ファッションディレクターの森岡 弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る連載。第24回は、イタリアの新鋭ブランド「チルコロ 1901」をピックアップ。


森岡 弘(以下、森岡):このヘリンボーンのジャケットいかがですか?

小暮昌弘(以下、小暮):トレンドの英国調ですね。ブランドは何ですか?

森岡:チルコロ1901というイタリアのブランドです。

小暮:知っていますよ。ということは、素材は有名なジャージーですか?

森岡:そうなんです。ジャージー素材にチェックをプリントしています。

小暮:プリントには見えませんね。カジュアル化したファッション、社会を象徴するようなブランド、アイテムですね。

森岡:ブランドの創業は2009年ですから、新鋭と言えますね。イタリアのバーリにある元テキスタイルメーカー、S.G.L.社が始めたブランドで、オーナーは、ジェラルド・ダルジェーニオという人物。「チルコロ」はクラブ、サークルの意味があります。

小暮:昔、80年代に「クラシコイタリア」という名前でファッションが注目されたときには、スーツやジャケットはアルティジャーノ=職人的な仕立てをもったブランドが中心でしたが、それから30年あまり、最近ではこのブランドのように新しいブランド、しかもカジュアル的な感覚をもったブランドがイタリアから続々誕生していますね。

森岡:ビジネスでも着られ、カジュアルでも使えて、しかもイタリア製でありながら買いやすいプライスゾーンをもっている。現代のニーズにマッチしたブランドと言えますね。

小暮:紳士がもつべきアイテム、例えば職人仕立てのスーツ、革靴、機械式時計などは、その価値は変わらないどころか、むしろ高くなっていますが、プライスもそれに合わせて上がっています。一枚、一個は購入することができても、2つ目にはすぐに手を伸ばせないほど上がっているのも事実です。

森岡:シャツやパンツなどもそうですね。ひと昔前のスーツぐらいのものもあります。しかしこのジャケットならば、気に入ったらすぐにもう一枚買えるぐらいの絶妙なプライスです。元テキスタイルメーカーということも大きいと思いますね。

photograph by Masahiro Okamura, text by Masahiro Kogure, edit by Akio Takashiro

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