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2019.02.22 20:00

「日本人は感情のコントロールができなくなった」 ディグラム診断が突きつける現実

木原誠太郎

木原誠太郎

「日本人の性格をひとことでいうと?」

もしこんな質問をされたら、多くの人が「空気を読む」のような保守的な性格を挙げると思います。

僕もそのイメージが強かったのですが、2017年に「本当に空気を読む性格なのか?」が疑問になり、専門家に話を聞きに行ったことがあります。「文春砲」や「不倫」が世間を賑わせたり、様々なメディアの信憑性が問題になっていた時期です。

話を聞いた専門家は、テレビなどでも話題の「ディグラム診断」の生みの親である木原誠太郎氏です。

ディグラム診断は、カウンセリングなどにも使われる性格診断法「エゴグラム」をベースに、数万人規模のアンケート調査や実証実験によるマーケティングデータと、心理学とを組み合わせた性格診断プログラム。ディグラム診断は、2600万回を超える診断実績があり大手自動車メーカーや大手人材紹介会社のプロ―モーション利用など多くのビジネスにも活用されています。

そんな木原氏に、2017年の春先に定量、定性的両面から「日本人の平均的な性格」を聞いたときの回答がコチラです。

「ひとことで言えば、『色んな気持ちをセーブして気持ちは爆発寸前だけど、冷静を装って劇を傍観している人』。もう少し付け足すと、自信を喪失していて他人に依存する傾向が強く、ストレスも溜め込んでいます。今の日本人をデータで見ていると、空気を読む性格なのは間違いない。ですが、思考回路の停止具合がハンパないんです。

社会情勢が不安定で、不倫など本来ショッキングな言葉が溢れている状況なので、何がなんだかよくわからなくなってしまった結果、自分では賛成も反対もしなくなってしまいました。誰かに意思を委ねたり、流れに身を任せたりする傾向が非常に強くなっているんです。昔に比べて、ちょっとマズい性格に変わってしまいました。」

まとめると、「日本人の性格があまり良くない方向へ変わっている」という指摘と、「意思決定の放棄の加速」という分析です。

あれから2年。平成最後が迫り、東京2020オリンピックの開催が目前となった今の日本人の性格はどうかわったのでしょうか?

日本人は感情のコントロールができない性格に変化したと思う



──2017年の春先に「日本人の平均的な性格」について話を聞かせてもらいました。当時と比べて、性格の変化はありますか

まず意思決定については、あまり変わっていない状況だと思います。ただし、当時よりも意思決定の幅がもっと狭くなっていると考えています。あと、変化していると感じるのは依存に関してです。当時より多方面に依存するようになり、他人に依存するスピードと、依存する人を変えるスピードが速くなったと感じてます。

色々な変数があるので一概には言えないですが、マスメディアへの信頼度は低くなっています。また、信憑性が良く分からない近場の人の口コミやニッチな情報、キュレーションされた情報の一部分をピックアップして、依存する傾向もあるかもしれませんね。
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文=砂流恵介

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