スペイン通信大手「eスポーツ版自転車レース」の開催を宣言

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世界中の自転車愛好家たちが仮想空間で、自転車レースに参加できるプラットフォームとして知られるのがZwift(ズイフト)だ。

Zwiftは、eスポーツ分野での事業拡大に向けて、昨年12月に1億2000万ドル(約134億2800万円)を調達していた。

同社はプロの自転車チームが参加する世界初のeスポーツ競技会「KISSスーパーリーグ」を昨年立ち上げたが、そこでスペインのモバイル通信企業、モビスター(Movistar)が主催する「モビスター・ヴァーチャル・サイクリング」と呼ばれる競技会が開催されることが決まった。

モビスターは長年にわたりプロ自転車チームの「モビスター・チーム」のスポンサーを務めており、スペインの携帯通信市場でシェア42%を獲得している。

スペインの通信大手テレフォニカ傘下のモビスターは、室内自転車シミュレーター企業の「Bkool」と組んで、今回の競技を開催する。モビスター・ヴァーチャル・サイクリングは、仮想空間とリアル空間をまたいで実施されるイベントで、参加者らは3D空間の中でスピードを競い合う。

3D空間に表示されるコースは、プロの自転車レースで使用されるコースを仮想空間に再現したものだ。参加者らはふだん使っている自転車を、Bkoolのシミュレーターに接続し、目の前のディスプレイに表示されるコース内を走行する。Bkoolのライブラリには、世界中の有名な自転車競技コースが収められている。

今回の競技会で参加者は、フランスのツール・ド・フランスやスペインのブエルタ・ア・エスパーニャなどを含む、世界10カ所のコースを走行する。決勝大会は9月にマドリードで開催される自転車エキスポで開催される。

BkoolのセールスディレクターのJavier Cepedanoは「Bkoolのシミュレーターは数千に及ぶ競技ルートを収録しており、現実世界と同様なレース環境を屋内で再現できる」と述べた。

モビスター・ヴァーチャル・サイクリングは現在、参加者を受付中で、最初のレースは4月14日に開催予定となっている。モビスターは2011年から、プロ自転車チームのスポンサーを務めている。

編集=上田裕資

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