ビジネス

2019.02.21

メルカリのライバル、古着専門フリマアプリが4000万人市場を生み出した理由

ポッシュマークCEO マニーシ・シャンドラ(写真=ティモシー・アーチボルド)


今日のEコマース大手の大半は検索型のショッピングに依存しているが、実世界では、人間は必ずしもそのような流れで買い物をするわけではない。それより、店内を見て回ったり、かわいい服を着ている友人にどこで手に入れたのか聞いたりして買い物をする。

「アマゾンとアリババの他にも選択肢があるべきです」と、GGVキャピタルのマネージングパートナーで、ポッシュマークとアリババの両方に投資しているハンス・タンは語る。「発見型のショッピングは、こうした企業との差別化を図るのに最良の方法です」。

テキサス州ゲインズビルに住む39歳のスザンヌ・キャノンは、12年にポッシュマークを使って自分の古着を売り始めた。自分のクローゼットにあった不用品を売りつくすと、今度は衣料品を卸値で購入して販売するようになった。

次は、自身のアパレルブランド「インフィニティ・レイン」をビジネスパートナーと共に設立し、ポッシュマークの卸売市場を通じて他の出品者に商品を売るようになった。それから6年後の昨年4月、キャノンはポッシュマークで総売上額が100万ドルに達したはじめての出品者となり、翌5月にはパートナーと初の実店舗をゲインズビルに開業した。

「ここまでこれたのは、本当にありがたいです。2人とも、ただ服を処分しようとして始めたことですから」と彼女は言う。

キャノンのような起業家は、ポッシュマークの成長の“副産物”であると同時に、その将来を握る鍵でもある。ポッシュマークの次のステップは、メンズウェア、子供服、プラスサイズ、高級ブランド品と、さらに幅広い種類の商品に手を広げることだ。すでに、一部は展開済みで新規ユーザーの5人に1人は男性だという。

「ポッシュマークは、ファッションからスタートしたソーシャルコマースのプラットフォームだと私たちは考えています」とシャンドラは言う。「ですが、決してファッションだけを扱っていくわけではありません」。

文=ビズ・カールソン 翻訳=木村理恵

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