2. 自分のリズムで進む
起業では自分の内側を徹底的に見直すことになるが、独自のものを作り上げるにはそれしか方法がないときもある。内側を見て自分の提供するものを最適化する方法を見出すことは、大きな成功を収めた現代の起業家も一部習得した技術だ。
マイク・ガストンは、革新的なストーリーテリングを通して人気を博す次世代のメディア企業、カット(Cut)の共同創業者で、同社の最高経営責任者(CEO)だ。ガストンは起業のプロセスを通し、業界のトレンドとは反対の手法を取ることを学んだ。いわゆるベストプラクティスにも、必ず改善の余地があることに気がついたのだ。
「競合企業のまねをしているだけでは大きな成功を収められないと気づいた」とガストン。「競合の事業運営方法と同じようなやり方で競うリソースがなかったので、自分たちがオーディエンスにもたらせると信じていた価値に焦点を当て、別の道を歩むことができた」
内側に目を向けるよう考え方をシフトすれば、他社が可能であると気づいてさえいないような優位性を見つけられるかもしれない。
3. 完璧にすることが目標ではないと認識する
どんなに大きな成功を収めても、成功とは相対的なものだ。創業者として成功する唯一の道が完璧な起業を実行することだと感じている場合、失敗する可能性が高い。
アップルでさえ、直近ではソフトウエアの問題や市場の飽和、同社の制御できる範囲を超えた政治的出来事などを要因とし、完璧とは言い難い四半期を経験している。四半期の売り上げ予測を過大評価し過ぎたからというだけで、アップルを失敗と見なすことはできない。
完璧さに固執するのではなく、次の機会に集中すること。完璧な結果を目指すことはできないが、自分が持つリソースやツールを最大限活用することはできる。
成長するにつれ、完璧ではない解決策を必要とするさらに大きな課題に直面し続けるだろう。あなたの仕事は、コスト効果の高い方法でできる限り迅速にこうした課題を解決することだ。こうして生き残れば、次にまた課題を経験する。十分多くの課題を生き残れば、ユニコーンの地位を達成することはできなくとも運よく元々目指していたことを実現できるかもしれない。それこそ、称賛に値する功績だ。