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植物由来でありながら、ジューシーな食感を実現した「インポッシブル・フーズ」のパティ。

人工肉には大きく分けて、植物由来のものと、動物から採取した細胞を育てて肉をつくる培養肉がある。

独自の技術で牛肉、鶏肉、魚を生産する、世界で注目を集めるミートテック企業を5社紹介する。


Impossible Foods/インポッシブル・フーズ
in USA

植物由来の人工肉の先駆「インポッシブル・フーズ」は、カリフォルニアの生産施設で毎月50万ポンドの人工肉を生産している。これは、毎月200万人に同社のパティを使用した「インポッシブル・バーガー」を供給するのに十分な量に当たる。

主な原材料は大豆、じゃがいも。ジューシーな食感は、遺伝子組み換えのヘモグロビンで再現をしている。当初、高級レストランとの取引を中心に事業を展開していたが、現在は5000を超えるレストラン、さらにファストフードチェーンの「ホワイトキャッスル」でも商品を展開。

2019年1月にはIT技術イベント「CES」で新作「インポッシブル・バーガー2.0」を披露し、年内に食料品店での販売を開始することを発表した。


Finless Foods/フィンレス・フーズ
in USA

近年、世界的に魚の消費量が増える一方、海の汚染により、今後も安全な魚を食べることできるかどうかが危ぶまれている。そんな中、環境を守りながら健康でおいしく安価なシーフードの提供を目指しているのが、2016年創業、魚の培養肉を手がける「フィンレス・フーズ」だ。

第一段階の目標は、クロマグロをペースト状にしたネギトロのような商品をレストランで展開すること。将来的には市場で売られているマグロと同品質のものを、より安く一般にも販売することを目指している。また、今後はサケやティラピア(鯛のような味の外来種)の培養肉も開発予定。

全て商品化の前段階だが、アジア市場の開拓も視野に入れており、すでに複数の小売店と提携の話を進めている。


Beyond Meat/ビヨンド・ミート
in USA

「ビヨンド・ミート」は高級スーパー「ホールフーズ・マーケット」で初めて精肉売り場に並んだ人工肉。主原料はエンドウ豆で、少量のビーツが赤い色味、ココナッツオイルと片栗粉が、ジューシーな肉汁の元だ。

従来のパティをMRIで分析し、タンパク質や脂質の構造を模し、本物の肉のような食感を再現することに成功。コレステロールゼロであることも、ビーガン以外の消費者からも支持を集める理由となっている。

現在、ソーセージやパティも展開しており、すでに3万2000以上の小売店やホテル、大学で味わうことができる。「ビヨンド・バーガー」は現在、世界15か国以上で販売され、今後は日本を含む50カ国以上の現地販売代理店と提携して販売される予定。

文=野口 直希 写真提供=インポッシブル・フーズ

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