アップルはこのイベントで、月額約10ドルのニュース読み放題サービスのアナウンスを行うと予測されているが、もう一つの大きな目玉となりそうなのが、新たな動画ストリーミングサービスの発表だ。
音楽ストリーミングの「アップルミュージック」を成功させたアップルが、動画ストリーミングに参入するのは自然な流れだ。同社は既にオリジナルコンテンツの製作を開始しており、3月の発表会には出演者や制作陣が登壇する可能性もある。
気になるサービスの開始時期について、CNBCは4月か5月初旬を予想している。筆者個人はアップルが夏の休暇時期を避けて、9月初旬の立ち上げを行うと考えるが、年内の始動はほぼ確実といえそうだ。
また、価格についてはアップルがアップルミュージックをスポティファイとほぼ同額で提供中であることから考えて、動画ストリーミングサービスもネットフリックスと同程度の価格が予想される。
しかし、アップルがネットフリックスとの差別化の一つとしてアピールするのは、4Kクオリティの動画配信になると筆者は見ている。ネットフリックスの場合は、4K動画の視聴を、プレミアム料金を払う利用者に限定しているが、アップルはこれまでiTunesで配信する4K動画を、価格を変えずに提供している。
アップルの動画ストリーミングサービスは、アプリ経由で行われ、アンドロイド端末でも視聴できるものになりそうだ。同社はアップルミュージックを既にアンドロイド対応にしている。
ただし、アップル製品のオーナーに対する優遇措置として、iPhoneやiPadの利用者に対しては、一部のコンテンツが無料で提供されるとの説も浮上している。
さらに、気になるコンテンツについてふれておこう。アップルはテレビのモーニングショーを舞台としたドラマに、女優のジェニファー・アニストンらを起用すると伝えられている。また、ソフィア・コッポラが監督を務める、ビル・マーレイを起用した作品の製作も進んでいる。さらに、テリー・ギリアム監督のカルト的傑作「バンデットQ」(1981)の、ドラマ化も進行中と報じられている。
3月25日のイベントで、これらのオリジナルコンテンツの製作スタッフや役者たちが、顔をそろえる可能性も十分ある。女優のジェニファー・ガーナーや、映画監督のJ・J・エイブラムスが登壇するとの噂も出ている。
これらの情報は現時点ではあくまでも噂に過ぎないが、アップルファンとしては当日の発表を楽しみに待ちたい。