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フォーブス ジャパン編集部 エディター


──キャッシュレス決済をどのように浸透させていくつもりでしょうか?

私たちは楽天グループということで、2006年3月からスタジアムでの支払いに「楽天Edy」を使えるようにし、2018年7月からは売り子販売で国内初となる「楽天ペイ(アプリ決済)」による決済を導入しました。

その結果、2018年シーズンのスタジアムにおける決済手段は、決済金額ベースで現金が70%、「楽天Edy」、各種クレジットカード、「楽天ペイ(アプリ決済)」などのキャッシュレスが25%といった内訳でした。約25%の来場者が何かしらのキャッシュレス決済で支払いをしていたというのは、街中にある楽天イーグルスのグッズショップと比較しても高い比率だったのです。

とはいえ、すべてのお客さまが急にキャッシュレス決済に切り替えられるわけではありません。現金をお持ちのお客さまがスムーズにお買い物いただけるよう、例えば、現金をチャージできる機械を2019シーズン開幕時点で100台規模に増やす予定です。2018シーズンまでは24台だったので、4倍以上の規模になります。

また、4月2日の東北開幕戦では来場者全員に15周年記念デザインのEdyカードをプレゼントさせていただくほか、観戦チケットをお持ちの中学生以下のお子様には、シーズンを通じて、イーグルスキッズEdyカードを無料でプレゼントする予定です。



そのほか、キャッシュレス決済を浸透させていく施策として、さまざまなキャンペーンも実施していく予定です。例えば、楽天ペイ(アプリ決済)で支払えばビール、ソフトドリンクが常に100円引きになるほか、年4回ビール、ソフトドリンクが半額になる試合も開催します。

そういったところから、キャッシュレス決済の体験をしていただき、「便利でスムーズだな」と思っていただけたら嬉しいです。ファンの皆さまにスタジアムでキャッシュレス決済に親しんでもらい、その体験を抱えて自宅に帰ってもらえば、キャッシュレス文化が普段の生活にも自然と広がっていくと期待しています。

楽天イーグルスの本拠地である東北から、日本のキャッシュレス決済を牽引していきたいと考えています。現時点で発表しているキャンペーン施策以外にも、利便性を実感いただけるお得な施策を今後も多数検討し、実施していく予定です。

──完全キャッシュレス化の影響はお客さまだけでなく、スタジアム内で働くスタッフにもありそうですが、いかがでしょうか?  オペレーションの徹底も大変そうな気がします。

最初は今まで以上の人員をかけて、ご来場される皆さまの不便がないようにしていきたいです。開幕まで残りわずかですが、シミュレーションや公開練習等で実践を想定した教育を行っていくことを計画しています。

とはいえ、開幕時点でどれだけ不測の事態を想定しても、きっと想定を超える混乱、思ってもみなかった事態が起きるかもしれない。スタッフの配置や事前の教育は、研修も含めて、今まで以上に力を入れてやっていかなければ、と思っているところです。

実際にご来場されるお客さまの声を真摯に受け止め、それに対して改善を行っていくのは現場にいる私たちにしかできない仕事。いろんな課題点が浮き彫りになると思いますが、課題をひとつずつ解消していきながら、少しずつ進んでいけたらと思います。一度軌道に乗ってしまえば、ファンの皆さまにとってもスタッフにとっても、現金決済よりもはるかにスムーズなオペレーションを提供できると考えています。

データを活用し、One to Oneコミュニケーションを可能に

──完全キャッシュレス化を実施した後の展望を教えてください。

まずはキャッシュレス決済の環境を整え、お客さまに不自由なく観戦を楽しんでいただく環境を整えることが何よりも大事です。それを実現した上で、次のステップが見えてくると思います。

完全キャッシュレス化を実施するメリットの1つに、顧客データを活用して、スタッフのサービス向上や来場される皆さまへのホスピタリティ向上につなげる、ということも考えています。このような取り組みを通じて、お客さまとの「One to Oneコミュニケーション」の実現を目指していきたいと思います。

将来的には「便利で、ストレスフリーなスマートスタジアム」を目指した次世代のサービスを展開していきたいです。完全キャッシュレス化を実施するのは、あくまでファーストステップ。お客さまに「より便利で、よりストレスフリーな体験」を提供し続けていくために、次のアクションも実行していかなければなりません。

楽天グループや世の中のテクノロジーを使いながら、あらゆる可能性を追求していきたいです。

文=新國翔大 写真=小田駿一

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