キャリア・教育

2019.02.18 12:00

留学先に選ぶべき米大学 2019年のトップ50校

1位 プリンストン大学

米政府がここ2年間、国境の封鎖を主張してきたことを考えれば、米国の大学で学ぶ留学生の数が伸び悩んでいることはさほど驚きではない。米国には今でも100万人以上の留学生がいるが、国際教育交流の状況をまとめる米NPOの国際教育研究所(IIE)によれば、米大学の学士課程に入学する留学生の数は2017年に6.6%減少した。

留学生を優遇する大学ですら、同様の傾向がある。フォーブスがまとめる「留学生向け米大学トップ50校」ランキングでは、学部生に占める留学生の割合が2009年の7.6%から2016年には11.3%に増えたが、2017年は11.5%と、わずか0.2ポイントの微増にとどまった。

しかし、留学生増加率の低迷の理由となっているのは、トランプ政権だけではない。留学生向けのキャリア相談サービスを提供するインターナショナル・アドバンテージ創業者のマルセロ・バロスは、「(トランプ政権は)確かに要因ではあるが、唯一の原因ではない」と語る。またIIEの戦略アドバイザー、ラジカ・バンダリも「この傾向は数年前から始まった」と説明。「新留学生の流入は緩やかになり始めている」と述べた。

レンディング・ツリー子会社のスチューデント・ローン・ヒーローによると、2016年に米国の大学生が支払った年間授業料の平均は、公立で8202ドル(約91万円)、私立で2万1189ドル(約234万円)だった。大口の学費支援を受けられないことが多い留学生にとっては、授業料はしばしばさらに高くなる。

米大学の学費は、公立、私立ともに世界の大半の国と比べて非常に高額で、一流大学を抱える国々の中で2番目に高い(1位は英国)。米国留学する学生の数が2012年以降減少を続けている韓国での平均授業料は私立で8500ドル(約94万円)未満、公立では5000ドル(約55万円)未満だ。米国内の留学生の出身国で1位となっている中国では、3000~1万ドル(約約33万~110万円)で公立大学に通える。

留学生にも安価な学費を設定している国もある。ドイツの大学では通常、留学生の授業料は無償だ。ただし、バーデン・ビュルテンベルク州は2017年から、欧州連合(EU)圏外の学生に対し3400ドル(約38万円)の授業料を課し始めた。だがこれも米国と比較すれば安いものだ。同じくフランスでも、2019年秋より留学生の授業料が少し上がり、年間3200ドル(約35万円)となる予定だ。
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編集=遠藤宗生

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