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2019.02.14

スタートアップ投資の可否、どう決まる? 投資家が重視すること

icsnaps / shutterstok.com


投資家が与えられる付加価値があるか

全ての投資家がこの点を気にかけるわけではないが、慎重に選択し、自分が最も高い価値を提供できる企業への投資を望む投資家もいる。投資家側に、あなたの事業を拡張し一気に成功に導くリソースやコネがあれば(あるいは少々の重要な専門知識を提供するだけでも)、投資する側もされる側も気分が良いはずだ。投資家側は意義とリターンを、あなたは自分のビジョンを実現する資金を得られる。

市場のタイミング

より広い経済状況やメディア報道、予測、投資家自身の財務状況、他の投資の成績、投資家のタイムラインはいずれも、決定要素となり得る。

スタートアップ側がコントロールできることではないため不公平に思えるかもしれないが、大事なのは創業者や最高経営責任者(CEO)としてこうした要素を見越し、自分と最も合う投資家を見つけることだ。また、最適な時期に資金調達ができるよう、投資ラウンドの延長や前倒しも必要かもしれない。

スタートアップ側の調査

これは、新たなスタートアップにとっては特に重要だ。悲惨なことに、起業家志望者たちは毎日、“新しいもの”を売り込もうとしているが、その実態はより大きな会社が既に市場に投入している商品とほぼ同じであることが多い。まるで、事業計画の構築段階で一度もグーグル検索をかけなかったかのようだ。

とはいえ、既に多くのプレーヤーが存在する分野を破壊できないとか、自分より大きな企業の地位を奪う(あるいはそうした企業に買収される)ことができないわけではない。非常にユニークで価値のある何かを市場に提供すれば、それも可能だ。

しかし、それがあなたの企業にしかできないことで、有利な点や才能のある人材、商標登録された知的財産をより多く持ち合わせているのでない限り、あなたは自分の提供するものがユニークなものだと証明しなければならない。調査をして競合企業を全て把握し、それでも勝てる理由を示す。試験を行い、社会的な証明を示すことも必要かもしれない。

他に誰が投資しているのか

シリーズAラウンド以降では特に、この質問が投資の最初の決定要素の一つとなることが多い。さらに重要なのは、ラウンドを率いているのが誰かだ。それだけで、投資の可否が分かれるときもある。

後半になると、ベンチャーキャピタルや企業、政府機関からの投資や契約が大きな利益となるかもしれない。

また、そのラウンドで投資する人だけでなく、過去に投資した人も決め手となる。今までに投資してくれた人がたとえ友人や家族、クラウドファンディングで集まった無名の人物だとしても、それはそれで役に立つ。

編集=遠藤宗生

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