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フリーライター/エディター

Photo by Scott Kowalchyk/CBS via Getty Images

昨年、大ヒットした経営書『ブルー・オーシャン戦略』の著者チャン・キムに取材した際、「世界でブレイクしている日本発のアイデアはたくさんある。任天堂とか、KonMariとかね」といわれたことがある。

2014年にアメリカで『人生がときめく片付けの魔法』の翻訳版を発売した近藤麻理恵は、いまや世界で最も話題を呼ぶ日本人の一人だ。タイム誌「2015年番世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、今年1月にネットフリックスで放送開始した「KonMari〜人生がときめく片付けの魔法」のブレイクによって、その人気はますます高まった。

しかし、疑問もある。日本でも同書は100万部超のヒットを記録し、主婦を中心に「片付け」ブームを引き起こしたが、日本とアメリカでの反応は少々違うようにも思えるのだ。

なぜ彼女は、ここまでアメリカ人の心を深く捉えたのだろうか。

動詞になった「KonMari」

いまやアメリカ人は、すっかり「KonMari」に夢中だ。2019年に入ってから、グーグルでの検索数は昨年末の20倍以上になっている。

2019年1月にアメリカのリサイクルショップに寄せられた持ち込み品の数は、前年の同月に比べて2倍になったという。ヒットの様子は、ウォール・ストリート・ジャーナルをはじめ各種メディアで報じられた。

面白いのは、「片付け」を意味する新たな言葉として「KonMari」「KonMari-ing」が使われていることだ。ツイッターやインスタグラムには、片付けを報告する投稿が毎日のようにアップされている。

彼女の人気は、アメリカにとどまらない。グーグルトレンドを「KonMari」で調べると、非西洋からオセアニアまで、幅広く話題になっていることがわかる。


グーグルトレンドでの「KonMari」の「地域別インタレスト」。実は、最もリサーチされているのは、北欧。アメリカは10位だった(2019年2月12日現在)

アメリカ人も日本人も、片付けに対する悩みは同じ


Photo by Marco Piraccini / Mondadori Portfolio / Mondadori Portfolio via Getty Images

こうした大ヒットを近藤はどう受け止めているのだろうか。ヒットの要因や現地での反応を、彼女に直接聞いた。

──改めて、ものすごいヒットですね。

私も驚いています。「KonMari」「Tokimeku」はミームとしても色んな場で使っていただいています。片付け以外にも、旦那さんに対して「どうしよう! 私、夫にトキメかなくなっちゃった!」といった冗談にもなっているようです(笑)。

──ヒットの要因は、どこにあるのでしょうか。

なぜここまで支持いただいたのかはわからないのですが、強調したいのは、アメリカでの公開にあたって現地向けの特別なアレンジは一切加えていないということです。本は日本で発刊したものをそのまま翻訳しただけですし、動画で語っているノウハウも基本的に日本と変わりありません。

私は5歳の頃から片付けについて研究を重ね、19歳から片付けコンサルタントとして活動を始めました。日本の片付けの問題に向き合ってきました。

それがアメリカの方々に影響を与えているということは、日本人もアメリカ人も片付けについての悩みは同じだということではないでしょうか。

文=野口直希

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