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As Mobile Economist at TUNE, I forecast and analyze trends affecting the mobile ecosystem.

Photo by Sunil Ghosh /Hindustan Times via Getty Images

インドにおけるiPhoneの販売台数は2018年に、前年比で約40%の減少となったことが、調査企業カナリスのデータで明らかになっている。これは、インドのスマホ市場が拡大を続けているのとは対照的だ。

IDCの直近のレポートによると、インドのスマホ市場は昨年、前年から14.5%の拡大となっており、現地市場のリーダーのシャオミは前年比で58.6%もシェアを伸ばしていた。

IDCがまとめた、インドの2018年のスマホ市場における出荷台数シェアの上位5社は、シャオミ(41.1%)、サムスン(31.9%)、VIVO(14.2%)、OPPO(10.2%)、Trannsion(6.4%)の順だった。サムスン以外の4社は全て中国メーカーだ。

カナリスのデータではiPhoneのインドでの出荷台数シェアは、2017年の2%から2018年には、わずか1%まで落ち込んだという。

これはアップルにとって大きな問題だ。インドはおそらく世界で唯一の、今後のスマホ市場の拡大が見込めるメジャーな市場だ。欧州や北米市場は成熟化が進み、中国もほぼ同じ状況だ。2018年は世界のスマホ市場が、史上初めて前年度から減少に向かったことが話題になったが、そんな中でもインド市場は伸びている。

インド市場はさらなる拡大が見込める。2018年のインドでのスマホ販売台数は1億4230万台だった。しかし、インドでは同期間に1億8130万台のフィーチャーフォンが売れていた。人々が豊かになるにつれ、フィーチャーフォンを利用する人たちがスマホに乗り換える。

しかし、アップルがインドで売上を伸ばすためには販売方針の転換が必要だ。インドではオンライン経由のスマホ売上が2018年に40%まで拡大した。しかし、市場の半分以上をオフラインの売上が握っているとIDCのUpasana Joshiは話す。アップルに必要なのは、現地のリアル店舗の整備だ。

また、それよりも大きな課題が、端末の価格と製造拠点の問題だ。「インド政府は国内の製造業を後押ししており、2018年は海外から輸入される部品への関税を引き上げた。また、現地のルピー安が海外で生産される端末の価格をさらに引き上げた」とIDCは分析する。

中国でもiPhone売上は20%減少

アップルは同社のパートナーのフォックスコンと組み、インドでiPhone製造を行い、現地での販売価格を引き下げようとしている。インドでの製造は今年にもスタートする。

しかし、インド市場で戦うためにアップルは安価なモデルを投じる必要がある。中国の競合らは高機能ながら低コストの端末で、インド市場の覇権を握っている。筆者個人もiPhone Xと中国メーカーのVIVOの端末を併用中だが、VIVOのスマホはカメラ性能も高く、処理スピードも十分だ。

アップルはここ数年、ハイエンド端末で中国を含む、世界の市場を制覇してきた。しかし、IDCによると中国においてもiPhoneの売上は、昨年第4四半期に約20%の減少となった。

アップルは今後、iCloudやApple Musicなどのサービス部門に注力していくと宣言した。しかし、サービス部門の売上拡大のために、端末の売上拡大が必要なことは、誰の目から見ても明らかだ。

編集=上田裕資

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