ビジネス

2019.02.12

シェアハウス、子育て支援に漫画!企業文化を変えたダイバーシティの取り組み8例

(左上から時計回りで)ピジョン、味の素、SOMPOビジネスサービス、日立ハイテクノロジーズの様子


丸井グループ
──かゆい所に手が届く本気の子育て支援

社員、そして顧客の45%近くを女性が占める丸井グループ。小学3年生まで30分刻みで勤務時間を選択できる短時間勤務制度や、年に5日の有給が付与される子どもの看護休暇制度、最長2年の不妊治療休職制度、妊娠直後から取得が可能な産前休暇制度など、子どもがいる社員向けのきめ細かな制度が充実している。

社員の10人に1人は時短勤務、男性の育児休業取得率が100%など取得率が高いのが特徴だ。インクルージョンをテーマにした社員向けのイベントも好評で、1700人の社員が参加。多様性を受け入れる「ワーキング・インクルージョン」を推進している。

従業員数:5548人 
正社員における女性の割合:44.4% 
女性の平均勤続年数:15.9年 
創業年:1931年

SOMPOビジネスサービス
──制度利用に関する意識ギャップを埋める取り組み

SOMPOホールディングスグループの保険契約申込書の審査や証券の作成など事務業務をメインにする同社は、社員の9割以上が女性。充実した福利厚生のほか、近隣病院と提携したセミナーなど健康経営の取り組みや働き方改革も熱心だ。

同社の課題は、同じ女性でも育児・介護休業といった制度を利用している人と利用していない人の意識のギャップを埋めること。管理職向けにさまざまな立場の人を理解するためのコミュニケーションスキルを身につけられる研修や、女性活躍のための相互理解ワークショップを展開。組織の風土改革に取り組んでいる。

従業員数:2146人 
正社員における女性の割合:96.5% 
女性の平均勤続年数:14.1年 
設立年:1968年

日立ハイテクノロジーズ
──20-20プロジェクトでベストプラクティスを表彰

電子デバイスなどの製造販売を担う日立ハイテクノロジーズは、「時間外労働時間を一カ月平均20時間以下、有給休暇を1年で20日以上取得」を掲げる「20-20プロジェクト」を2015年度に開始。社員の8割以上を男性が占める同社は、長時間労働の慣習から脱却し、制度の充実、活用による多様な働き方の実現に向けて取り組んでいる。

年1回、各部署のベストプラクティスを表彰する20-20アワードを開催するなど、時間を意識して生産性をあげる働き方をボトムアップで推進。その結果、家庭での時間も大切にする人や、社会貢献活動に参加する人が増えている。

従業員数:3964人 
正社員における女性の割合:15.4%
女性の平均勤続年数:17.7年 
設立年:1947年

リコーリース
──女性の管理職を増やすキャリアリカバリー制度

設備のリースや決済サービスなどの事業を展開するリコーリースは、社員の5割近くを女性が占めているものの、管理職における女性の割合は1割程度。女性管理職をさらに増やすことが課題だった。

女性管理職候補の早期育成を目的とした選抜式の研修では、対象者の上司も一緒に研修する試みを実施。昇格において育休や介護休業が不利にならないようにする「キャリアリカバリー制度」の導入などで、育休取得後も管理職として活躍する女性が増加。男性の家事・育児参加を促進するための育メン・チャレンジ休職制度や、アンコンシャスバイアス研修も実施している。

従業員数:942人(連結) 
正社員における女性の割合:47.2%
女性の平均勤続年数:12.1年 
設立年:1976年

文=フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN 世界を変えるデザイナー39」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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