ただ、まだ楽しく暮らしたい気持ちがある一方、将来に実現したいライフスタイルの基礎を築く準備もできていると思うなら、今こそ計画を立てるべきだ。
投資について、米国で活躍するファイナンシャル・プランナーが20代の若者に向けて贈る8つのアドバイスを紹介する。
1. 複利の力は早く始めてこそ実感できる
今20代の人が、60歳か70歳まで生きる可能性は非常に高い。投資を始めることを先延ばしにした場合、どのような違いが生まれるだろうか?
例えば、20歳から始めて60歳まで毎月、300ドル(約3万2000円)を投資したとする。その間に年利8%で運用したとすれば、その口座だけで100万ドル以上を確保できることになる。一方、30歳で投資を始めたとする。60歳になったときにあなたの口座に貯まっているのは、44万445ドルだ。
20歳からの10年間にあなたがこの口座に入金した額は、3万6000ドル。だが、あなたが60歳になるときまでにその10年間が生む違いは、55万ドル以上になる。これが、アルバート・アインシュタインが「世界の8番目の不思議」と呼んだ複利のマジックだ。元金だけでなく利子にも利子がつくことで、金額は大きく増える。ただし、このマジックが力を発揮するには時間がかかることに注意しておくことが重要だ。
2. 投資は「幅広い計画」の一部として捉える
20代の早い時期から始め、頻繁に投資をすることは、富の構築を助けるものになる。だが、それが全ての問題の解決方法になるわけではない。お金の面での健全性について、あらゆる側面から考えることが最善の方法だ。
例えば、あまりにも色々なことにお金を使っているなら、そしてさらに浪費癖があるなら、投資は最善の選択ではないかもしれない。まずは次に値上がりしそうな株を気にするよりも、支出や借り入れ、貯蓄、予算の立て方など基本的な習慣について、考え直す必要がある。多額の借金を抱え、支出を管理できないままでは、退職後に向けての十分な貯蓄をすることはできない。