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病院向けのデータ解析プラットフォームを提供する「Health Catalyst」が1億ドル(約100億円)の資金を、デット・ファイナンス(借入)及びエクイティで調達した。ソルトレイクシティ本拠の同社の企業価値は10億ドル以上とされた。

Health Catalystのソフトウェアを導入した病院は、患者の保険請求履歴や電子カルテの履歴をデータベースで管理できる。また、蓄えたデータを解析することで、患者のケアや支払額に関する新たなインサイトを導き出すことが可能だ。

「Health Catalystのツールを用いたデータ解析により、医療現場の改善を可視化することができる」と同社のCEOのDan Burtonは述べた。

同社のシステムを導入した医療関連のNPO団体Allina HealthのPenny Wheeler博士は「オピオイド薬品の処方状況を、正確に把握することが可能になった」と述べている。正確なデータを入手することで、オピオイド錠剤の処方数を約10%削減することができたという。

「電子的な医療データは非常に有用なものではあるが、生のデータだけでは患者のケアの改善にはつながらない」とWheelerは話した。Allinaはまた、Health Catalystのシステムを用いて、患者らの病院内での滞在時間を管理し、医療コストを引き下げる試みを行った。これにより、特定のがん患者らの医療コストを6ヶ月間で9万ドル節約することが出来たという。

Burtonによると、昨年は1年間で250の医療プロジェクトにHealth Catalystのツールが使用され、コスト削減やオペレーションの改善などの効果を生んだという。

Health Catalystは、Burtonの兄のTom Burtonや彼の同僚のSteve Barlowらが2008年に共同創業した企業だ。BurtonとBarlowらは、ソルトレイクシティ病院のシステム部門に勤務した経歴を持ち、カルテの電子化が進むなかで、データを効率的に管理する仕組みを整えた。

Dan Burtonは2008年当時、自身で小規模な投資企業を運営しており、Health Catalystに出資を行った後、2012年に同社のCEOに就任した。その後10年間で約2億ドルの費用を投じ、独自のソフトウェアを開発。現在では115の医療機関にシステムを提供している。同社の2018年の売上は1億1000万ドルに達していた。

Burtonは今回調達した資金で、同社のプラットフォームをさらに拡大すると述べた。今回の資金調達はOrbiMed Advisorsが主導し、既存出資元のセコイア・キャピタルやピッツバーグ大学のMedical Center Enterprises、Kaiser Permanente Venturesらも出資を行った。

Health Catalystは前回のシリーズEラウンドを2018年7月に実施し、評価額6億2500万ドルで5500万ドルを調達していた。

編集=上田裕資

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