ビジネス

2019.02.08

飲食業の未来を変える 「ゴーストレストラン」の優位性とは

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エピック・フーズのパーテラはさらにこう話す。「レストランの経営には『昔からの慣例』がつきまとう。たとえば、ディナーの価格を決める際には、私たちが設定した価格はまったく見当はずれだと言われた。(エピック・フーズの)ディナーの質なら、Xドルに設定するのが普通だというのだ」

「99%の人は類推によって考える。しかし物理学では、類推ではなく、第一原理から思考を始める。この場合で言えば、メニューを構成する要素ひとつひとつを取り上げて検討していくわけだ。私たちは、正しいプロセスと技術を選択すれば、家賃や在庫、食品の無駄などの要素が不要になり得ることに気がついた。ゴーストレストランは、ヘンリー・フォードが移動組み立て方式を採用して自動車業界に巻き起こした革命に似ている。フォードが発明したのは自動車ではない。彼は、誰もが自動車を所有できるようにするための方法を発明したのだ」

ゴーストレストランによって人々は、時間と労力を省きつつ、健康的な手作り料理を日々食べられるようになる可能性がある。テーブルや椅子、ウェイターやムード満点の照明を備えた実店舗を持たないことこそが、ゴーストレストランのビジネスモデルにプラスになっている。

デリバリー専門店なら、低コストでより効率的な経営が可能だ。おまけに、変化にすばやく対応できる。デリバリー専門のバーチャルレストランの波が、今後も引き続き押し寄せてくることだろう。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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