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2019.02.07

新幹線で「生」ビール? 出張帰りが至福のときに

写真提供=JR東海パッセンジャーズ

クリーミーな“神泡”がのった注ぎたてのビールを、出張帰りに一杯。そんな至福な時間を東海道新幹線の車内で味わえるようになった。

JR東海とサントリーホールディングスは、2月6日から4月2日の期間限定で、東京ー名古屋駅間を走る東海道新幹線の一部の列車内にて、「ザ・プレミアム・モルツ」を“神泡”とともに提供するサービスを開始した。専用の「神泡サーバー」を缶ビールにとりつけることで、新幹線の車内でも、飲食店で提供されるクオリティのビールが味わえるようになる。

提供時間はビジネスパーソンの帰宅時間に合わせて「夕方〜夜のみ」。出張に行き、日中慣れない地で仕事を頑張った後に、新幹線で飲む極上のビール。きっと疲れを忘れさせてくれるものになるだろう。

今回の取り組みは、サントリーがJR東海に話を持ちかけたことがきっかけだという。なぜ、東海道新幹線で“神泡”サービスを行うことにしたのだろうか。サントリーの担当者はつぎのようにコメントした。

「新幹線の乗車中にビールを飲む需要が根強くあるため、『ザ・プレミアム・モルツ』の飲用時品質を更に向上させるとともに新型神泡サーバーを広めたい。そう考え、JR東海さんに提案することにしました」

東海道新幹線で使用される新型の神泡サーバーは、3月19日から個人でも入手できるもの。「ビールのうまさは、泡に出る」を掲げるサントリーが、より簡単にこだわりのクリーミーな“神泡”を楽しんでもらえたら、と新型のサーバーを開発した。

ビールの酸化を防ぎ、味わいや香りを一層引き立てる役割を持つビールの泡。「新幹線という多くの顧客と接点を持てる場で、泡にこだわったビールを提供することが、ブランドにとっても非常に魅力的だった」とサントリーの担当者は話す。

一方、話を受けたJR東海にとっても、サントリーとの取り組みは魅力的な話だったという。

「ワゴンサービスならではのサービスが提供できると考え、実施に至りました。コンビニで購入した缶ビールでは味わえない体験を提供することで、お客様の満足度を向上させることができたらと思います」

昨今、列車内のワゴンサービスは、売り上げが思うように上がらないところも多い。2019年3月15日をもって九州新幹線がワゴンサービス終了を発表したように、他のJR各社では、ワゴンサービスを中止する列車もでてきている。

そのような中で、今回の施策は、座席に座ったまま商品が購入でき、その場ですぐに楽しむことができる、というワゴンサービス独自のポイントをうまく生かした取り組みになっている。

サントリーとJR東海、両社のこだわりと想いが詰まった今回の期間限定サービス。東京・名古屋駅間で新幹線を利用する際は、“神泡”ビールを頼んでみてはどうだろう。

文=工藤真由

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