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フォーブス ジャパン編集部 エディター

田中浩康

160kmを超える豪速球、観る人を沸かせる豪快なフルスイング──日本球界を代表するスター選手ではなく、決して目立つ存在ではなかった。ただ、彼がチームにいると安心感をもたらしてくれる。“いぶし銀”という言葉が似合うのが、田中浩康という選手だった。

東京ヤクルトスワローズ、横浜DeNAベイスターズで、いぶし銀の活躍を見せてきた男が2018年10月に現役引退を決意。14年間の現役生活に幕を下ろした。

引退から約4カ月。田中はいま、新たな活動に精力的に取り組んでいる。早稲田大学の硬式野球部のコーチを務めながら、早稲田大学大学院に4月から通い始め、時に野球振興の活動をこなす。田中曰く「二刀流ならぬ、『三刀流の生き方』を模索していく」という。また、彼はツイッターで情報を発信するほか、noteで記事を書くなど、SNSも使いこなしている。

現役生活を終え、セカンドキャリアの道を歩み始めた田中。彼が今後目指すものは何か。またSNSの活用はセカンドキャリアの形成に役立つのか? 田中に話を聞いた。

僕がいま目指すのは「球団運営に携わること」

──14年間の現役生活、お疲れさまでした。

ありがとうございます。

──正直、田中さんはあと数年くらいプレーできるのではないかと思っていました。

もう1年くらい現役でプレーしたい気持ちはありました(笑)。ただ、そこは球団の契約の兼ね合いもありますので仕方ないです。横浜DeNAベイスターズから来季の契約を結ばない旨を言われたときは「つぎのステップに進みたい」と前向きな気持ちになっていたので、引退を決意しました。

──野球振興の活動はこれまでも実施されていましたが、セカンドキャリアとして、早稲田大学硬式野球部のコーチも務めながら、早稲田大学大学院に4月から通い始めることにした理由は何だったのでしょうか? 田中さんが目指すものを教えてください。

長期的な目標はプロ野球の球団運営に携わることです。早稲田大学大学院ではスポーツ科学研究科のスポーツクラブマネジメントコースに通い、スポーツ界におけるGM(ゼネラルマネージャー)のあり方について研究していきながら、いろんな知識を身につけていこうと思っています。

また、コーチとして学生を指導する機会もいただけたので、同時に指導者の経験も積んでいきたいですね。理想は指導者として球団運営に携わることですが、球団にもいろんな部署があるので、あらゆる可能性を模索しながら、さまざまなことに取り組んでいきたいと思っています。

ひとまず、大学院は1年制なので、1年間で研究結果をもとにしっかり論文を書き上げたい。これが短期的な目標です。日本の球団にもGM職に就いている人が数人いますが、MLBと比べると日本は定着しきっていない印象があります。MLBにおけるGM職のあり方をそのまま日本に輸入することが正解ではないと思うので、日本におけるGMの最適なあり方は何か、いろんな人への取材を通して紐解いていきたいです。

──球団運営に携わりたい、と思ったきっかけは何だったのですか?

横浜DeNAベイスターズに所属していたとき、営業部の方々との話がすごく勉強になったのがきっかけでしたね。選手と球団、街が一体となり、球団を運営している。その仕組みがすごく面白いと思ったんですよね。

写真=小田駿一

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