ビジネス

2019.02.05

1000個以上のテーマの中から、僕が「給与」に狙いを絞ったワケ|Payme後藤道輝

ペイミーCEO 後藤道輝

「資金の偏りによる機会損失のない世界を創造する」をミッションに、給与即日払いサービス「Payme」を提供している株式会社ペイミー。2017年11月の正式リリース以来、約半年で導入企業100社を突破し、FinTech界でも注目を集めている。

同社の代表取締役CEO後藤道輝氏が考える起業家としての素養や事業立ち上げのポイントについて、Venture Navi 編集長であり、同社の社外取締役も務めるドリームインキュベータ の下平将人が聞いた。(全5話)


「創業前に1000個以上はビジネスモデルを検討した」

下平:創業期のゼロイチフェーズにおいて、事業を立ち上げるためのポイントをお聞かせください。

後藤:ゼロイチで事業を立ち上げる上では「間違ったビジネスモデルを選択しないこと」が非常に重要だと思います。安易に起業するのではなく、徹底的にリサーチをして事業選定を行なうべきです。

下平:後藤さんもリサーチの上で「Payme」の給与即日払いサービスを選ばれたのですか?

後藤:そうですね。ベンチャーナビの読者の方ならご存知かもしれませんが、「クランチベース」という海外スタートアップのデータベースで、ビジネスモデルを1000個以上比較検討し、日本での成功可能性の高そうなテーマを10個まで絞りました。

下平:どのような基準でビジネスを評価されたのですか?

後藤:「日本にまだ無いが、確実に市場があること」「なんらかの構造的な優位性が担保されるビジネスであること」「法規制をクリアできそうなこと」といった軸で優先順位をつけました。

また、北米の有力なベンチャーキャピタルがシード出資している案件を常にチェックし、先行している市場のビジネストレンドを研究していました。現在日本で成功しているベンチャーの多くは、海外で既に成功しているモデルにインスパイアされていることが多いんです。

ただ最終的には「自分がやりたいことか、やるべきことか」という軸でテーマを1つに決めました。

給与即日払いサービスの「Payme」に関しては、自分自身がマイクロファイナンスを勉強したことや、ベンチャーキャピタルに勤めた経験を一番活かすことができます。そしてなにより「資金による機会損失を無くす」という自分のビジョンとも合致したため、この事業を選択しました。
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文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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