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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


さて、室内はといえば、デザインが一新されてよりシンプルになり、さりげないラインが施され、エレガントで贅沢な雰囲気にハイテクなガジェットが上手に組み合わされている。



そして、ついにマツダもインフォテイメントの世界標準に追いついたと言えるだろう。やっと登場した8.8インチのディスプレイがアップル・CarPlayとアンドロイド・オートをサポートし、オプションのボーズ音響システムはフロント・ドアのサイドパネルのちょうど足上にサブ・ウーファーを搭載。よりまろやかで質の高いサウンドを楽しむことができる。

僕たちは午後の試乗中、ずっと「ボヘミアン・ラプソディー」を聴いて満喫した。素晴らしいサウンドだった。

パワートレインのラインナップはとても豊富だ。ガソリンは1.5/2.0/2.5Lと2.0L+ベルト駆動のISG(モーター機能付発電機)付のマイルドハイブリッド「M Hybrid」、1.8Lディーゼルターボ、そして遅れて登場する新型の本命である圧縮着火エンジンのスカイアクティブXの3本立て。トランスミッションはほとんどのグレードに6速MT/6速ATを用意する。

今回乗れたのは、2.0Lと2.5L。2.0Lは122ps/213Nmとパワーは控えめだが、ハイブリッドにモーターアシストで加速はそこそこ。シフトが確実でストロークが短めの6速MTは6500rpmのリミットまで引っ張ればそれなりに速い。 

欧州仕様はBSチュランザのタイヤと引き締まったサスのチューニングで、ステア操作に対する動きが明確だ。ロールやピッチングも少なく、コーナーでのターンインは無駄なくクイックで気持ちがいい。ブレーキも欧州仕様はペダル踏力と踏み込み量に忠実に減速Gが立ち上がり、制動力は十分だ。

フリーウェイへの合流時、アクセルひと踏みで十分に加速する。2.5L直列4気筒自然吸気エンジンは187ps/252Nmのスペックを誇る。組み合わせるトランスミッションは6速ATである。エンジンはややおとなしい印象だ。ファイナルのギア比を高めて回転を落とし、高速巡航の燃費を高めるためかもしれない。

2015年に登場した先代から、マツダ3はVWゴルフなどのライバルと張り合ってきた。でも、骨盤にフォーカスするという同社の先見性によって開発される次世代モデルが実現する全体的な優位性は、ライバルを凌駕することに間違いない。

敢えて言えば、マツダのエントリー・レベルの持つ品質、デザイン、ハンドリングの贅沢さを体験すれば、メルセデスCLAやアウディA3を買おうとしている人さえも振り向かせるだろう。そう、コンパクト・セグメントの新しいベンチマークが生まれたのだ。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター ライオン

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