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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


より良いハンドリングとさらに快適なマツダ車を生み出すもう一つの要素は、シャシーのデザインだ。新しいシャシーは、以前より堅固で軽量。そして、これまでより乗り心地とハンドリングを向上させるために新旧のテクノロジーを採用した。

新登場のマツダ3は、デザインでは群を抜いている。新デザイン言語を採用し、それを完全に再定義している。同社のデザイン・チーフで常務の前田育男が、去年こんな話をしてくれた。

「今、どこもEVと自動運転の船に乗っていますが、ウチは乗らないことにしたんです。その代り、マツダのユニークなブランド・アイデンティティーとスタイリングを極めることで強化します」

エッジの効いたデザインを離れ、前田と彼のチームは、マツダ3のスタイリングをダブル・モーションからシングル・モーションへと切り替えた。それがヴィジョン・コンセプトで、2018年に栄誉あるパリ国際オートモービル・フェスティバルの「最も美しいコンセプト」賞を受賞した。



そのシングル・モーションとはなんだ? 「ここでは、光と影をどう扱うか、 つまり車体の表面の反射が常に変化していくプロセスに焦点を当てたんです」と前田は言う。

確かに、魔術師マツダが導き出したデザインは、圧倒的だ。代表的なマツダの顔となるグリルから、流れるようなプロフィールと引き締まったテールまで、新マツダ3は、完璧にデザインされている。

セダンのプロポーションは、昨年11月のロサンゼルス・モーターショーでの発表時に世界のメディアから高い評価を受けているが、ハッチバックの広めのCピラーは意見が分かれたのは事実だ。でも、僕はハッチバックのデザインが好きだし、セダンと引き立てあっていると思う。

新しい4駆システムもすごい

新型車でのビッグニュースは、i-アクティブ4輪駆動システムだ。1月のロサンゼルスでの国際試乗会では、準備が間に合わないということで、4輪駆動仕様車は用意されていなかった。でも、僕から見ると、こんな重要な技術は無視できない。本当は乗ってから自分で評価したいけど、少しでも解明したくて、この新i-アクティブ4輪駆動の性能はどうなのかと、一人の技術者に聞いてみた。

マツダの話によると、通常のドライビングでは前輪が駆動するが、50%のパワーを後輪に伝えることもできる。「とてもよくできたシステムであり、グリップも優れていて、同社のGヴェクタリング・コントロール・プラスとの組み合わせによりターンインもクイックです」という。

読者が絶対にこの4駆をもっと詳しく知りたがるだろうから、もう少し教えて欲しいとせがんだら、「この新しい4駆システムは、コーナーに入る時のトルクを軽減し、前輪によりグリップをかけることによって、素早く切れのいいターンインを可能にする。コーナーを出るときは、状況により、フロント外側のブレーキが適度にかかると同時に、後輪にはトルクを伝達する。それで姿勢が安定し、狙ったラインを走ることができる」と語ってくれた。

これはすごい。それがそうなら、スバルとアウディと良い勝負ができるだろう。

文=ピーター ライオン

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