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0歳からの「お金の話」


3. データと可視化が子どもにも重要

子どもにお金の話をする時は、可能であれば公的なデータを用いて説明してあげて欲しい。親からすると非常に面倒なことかもしれないが、子どもの記憶力を考えると、この一手間は掛けた方がいいと考えている。

例えば子どもが何かを聞いてきたときに、相手が子どもだと思って適当な答えを言ったとする。それから数カ月後、学校でそのことについて先生から教えてもらった際に、親の答えと先生の答えが相違していた場合、どうして同じ大人なのに言っている数字が違うのだろう?と不思議に思ってしまう。

当然、学校の先生は教科書などに載っている数字を教えるだろうから、多くの場合は親の回答の方が間違っているケースになる。すると、子どもが答え合わせをしてしまった時に、親の回答や発言について信用しなくなってしまうからだ。

また、データを用いる際、理想としてはエクセルで簡単な折れ線グラフや棒グラフで推移を見せてあげることだ。たとえば、退職金の給付額や退職金制度のある企業数など、20年ほど前から実際のデータを時系列に並べてグラフにしてみれば、誰が見ても右肩下がりとなっていることが分かる。

やはり、大人の考える以上に子どもは賢いとはいえ、数字だけで話されても腹落ちするまで理解することは難しい。そこで、見れば明らかな趨勢を実際に自分の目で確認させることで、より深い理解を助けることが出来るのだ。

4. 親が学ぶ姿を目の前で見せつける

実際にあった質問や、それに関するやり取りを紹介してきたが、個人的にこのセミナーの中で実感したことは、親が学ぶ姿を子どもに見せることの重要性である。通常、親が子どもの勉強を見ることはよくあるが、親が学んでいる姿を子どもに見せる機会はあまりないのではないだろうか?

お金のことは隠さないことが重要だと前述したが、それと同様に親の学ぶ姿も積極的に子どもに見せた方がいいだろう。大人であっても分からない事や知りたいことは勉強するし、人に質問するという姿勢を見せることで、自分たちも分からないことあれば聞いていいし、知りたいことがあれば調べるという習慣が身に付くと考える。

家庭での金融教育のコツは、とにかく隠さないことに尽きるだろう。お金についての質問があれば隠さずに答える。自分が分からないことがあれば調べる姿も見せる。自分が学ぶ必要があると思えば、子どもの前であっても学ぶ姿勢を見せる。

家庭内での透明度を上げる事こそが、仮定での金融教育のコツであると再認識した1日であった。

連載 : 0歳からの「お金の話」
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文=森永康平

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