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「私自身、SVODビジネスの世界で他社に“勝つ”意識はあまり持っていません。大切なのは、常に素晴らしいコンテンツを世界中のメンバーの一人ひとりに提供し続けられる会社であることです。オリジナリティ(独創性)のある作品を配信し、幅広いライブラリを持つ。それによって、テレビにはない価値をユーザーに提供する。これが何よりも大切です。

現在、オンラインストリーミング配信サービスの市場は『雑誌』と似ています。HuluやAmazon、YouTubeなど、さまざまなサービスがあります。当然、ネットフリックス以外のサービスに加入している人もいるでしょう。それでいいと思います。私たちは競合を意識せず、ユーザーが観たいと思っているものを提供する。引き続き、そこにフォーカスしていくだけだと思っています。そうすれば自然とユーザーは付いてきてくれるはずですから」(リード)

アメリカ、ヨーロッパで成功を収め、そしてアジアへ。着実に成長を遂げているネットフリックスだが、ここ数年で会社を取り巻く環境も変わってきている。ディズニーやAppleがオンラインストリーミング配信サービスの市場に参入するニュースが報じられている。それについて、リードはどう考えているのか。

「とてもエキサイティングです。ディズニーのような巨大なエンターテインメントの会社が、インターネットの重要性にようやく気づき、市場に参入してくる。むしろこれは大きなチャンスだと思っています。だってお客さんにとっては選択肢が広がるわけでしょう?もちろん、ネットフリックスもアグレッシブなチャレンジが求められると思います。ただ私自身、スター・ウォーズなどのディズニーのコンテンツを観たいので、楽しみな気持ちが強いです」(リード)

今回のイベント会場では、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のクレア・アンダーウッド役ロビン・ライトが登壇したほか、『ナルコス:メキシコ編』のキャスト、『モーグリ: ジャングルの伝説』の監督も登壇。さまざまな視点からコンテンツの魅力が語られ、大いに盛り上がった。

このイベントで発表されたコンテンツ以外にも、19年には日本発のオリジナルドラマとして蜷川実花が監督を務める『Followers』や園子温が監督を務める『愛なき森で叫べ』、そして山田孝之が主演を務める『全裸監督』の配信が予定されている。ネットフリックスは今後も視聴者のニーズを的確に汲み取りながら、地元の優秀な制作陣とともに、世界中で観られるコンテンツを制作していく。

彼らのアジア展開はまだ序章にすぎない。


テッド・サランドス◎ネットフリックスコンテンツ最高責任者。2013年、タイム誌の“世界で最も影響力のある100人”の1人に選ばれた。00年からコンテンツ部門を指揮。現在は、全世界のオリジナルシリーズとオリジナル映画の取得および制作を担当するチームを監督する。

リード・ヘイスティングス◎ネットフリックス創業者兼CEO。1960年ボストン生まれ。アフリカでの数学教師のボランティア経験を経て88年、スタンフォード大学で人工知能学を修了し、コンピュータ科学分野の修士号を取得。91年にピュアソフトウェアを起業し、97年に売却。同年にネットフリックスを創業している。

文=新國翔大 写真=小田駿一&ネットフリックス

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