MIYAVI、KREVA、三浦大知のコラボ楽曲『Rain Dance』をはじめ、今話題の楽曲のMV制作を次々に手がける新進気鋭のクリエイターがいる。
YP(ワイピー)、24歳。数々の素晴らしい映像を生み出しながらも「自分は決して映像クリエイターではない」と語る彼に、これまでの人生、現在の仕事、今後の展望について話を聞いた。
僕は「映像クリエイター」ではない
──YPさんが監督された、MIYAVIさん、KREVAさん、三浦大知さんのコラボ楽曲『Rain Dance』のMVを拝見しました。めちゃくちゃカッコいいですね。
ありがとうございます。
──このMV制作は、どういう経緯で受けることになったんですか?
このMVはHOTZIPANG(ホットジパング)という会社に所属したときに受けた案件です。ホットジパングはアニメからVR・ARまで幅広いクリエイティブ活動を行うクリエイター・ディレクター集団で、シシヤマザキちゃんなどが所属しています。
──YPさんは、現在どんなお仕事をされているんでしょうか。映像クリエイター?
現在の仕事は、基本的には映像制作、監督業ですね。映像以外のこと、つまりデザインや写真、コミュニケーションの設計なども担当しますが、メインは映像です。
だから、人からはよく「映像クリエイター」として見られることが多いんですけど、僕は自分のことを「映像クリエイター」だとはまったく思っていません。
──と言うと?
映像はあくまで手段であって、僕がやりたいのは、もっと大枠の部分。コンテンツを通して人の心を豊かにするためのクリエイティブがしたい。
最近、受動的なコンテンツが増えましたよね。Tik Tokとか、面白いし、何も考えずに見ていたら何時間も過ぎちゃうような。サカナクションの山口一郎さんもよく「受動的な遊びじゃなくて、探す遊びをしなきゃいけない」とおっしゃっていますが、本当にその通りだなと思います。
──なるほど。
2019年のコンテンツクリエイターとして、人の「意識」に対してアプローチしていくことを、僕はこれから何十年もかけてやっていきたいです。今は映像が中心ですけど、映像だけを作りたいわけではない。だから僕、ずっと肩書きに悩んでるんですよね。