ハワード・シュルツ(Photo by Alex Wong/Getty Images)

2020年に行われる米大統領選に独立系の候補として出馬することを「真剣に検討している」と明らかにしたコーヒーチェーン大手スターバックスのハワード・シュルツ前最高経営責任者(CEO)は、「どこまで」いけるだろうか?

1848年以降、米国の有権者が共和党にも民主党にも属さない大統領候補を最も強く支持したことはない。

だが、ぜひ考えてみたいのは、「ドナルド・トランプ対ヒラリー・クリントン」の戦いが再び繰り広げられる可能性があるのかどうか、そしてシュルツがその可能性を背景に、出馬を検討しているのかどうかという点だ。

「トランプ対クリントン」の第2ラウンドは、米国の将来に関わるものと言うよりも、2016年の戦いをほじくり返すようなものだ。その戦いの構図が再現されるというひどく不愉快な状況は、軽視することができない。

シュルツの強みと弱み

裕福ではない家庭で育った(ブルックリンの公営住宅で暮らしていた)シュルツにはビジョンと、値段の高過ぎるコーヒー豆に同じ重さの金と同じくらいの価値があると見極めるだけの優れたビジネスセンスがあった。現在の保有資産は、およそ30億ドル(約3270億円)と推定されている。

だが、スタート地点に立った時点でシュルツにはすでに、幾つかの明確な疑問が突き付けられている。例えば、米国の「スターバックス依存症」は、国民の身体的、経済的な健康にどのような影響を持つのかといったこと(コーヒーとがんの関連性について指摘されることや、スタバの価格設定に疑問の声があること)などだ。

また、個人の富や企業の強欲さに関する問題を是正するための提案をしているエリザベス・ウォーレン上院議員(民主党、大統領選への出馬の意向を表明)が2020年の選挙を自らの案に関する「国民投票」に変えてしまったとすれば、スターバックスは自社の立場について、どのように申し開きをするのだろうか。

民主党には打撃

シュルツが独立系の候補として出馬した場合、形勢はどのようになると考えられるだろうか。

これまで生涯にわたる民主党の支持者として同党への献金を続けてきたシュルツは、大統領候補としては最初から、電波を使って大量の広告を流す必要がない。お金を使わなくてもすでに関心を集めており、十分に民主党をいら立たせている。

編集=木内涼子

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