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2019.01.29

世界で最も持続可能な企業ランキング

Diyana Dimitrova / shutterstock.com


3位はフィンランドのネステ(Neste)。年間収益100億ドル(約1兆900億円)超の石油精製・マーケティング企業で、昨年の2位から後退した。ヒープスによると、「ネステはつい最近まで、燃焼により温室効果ガスを排出する石油の精製を行う化石燃料企業だった」が、方向転換により今やその投資の50%以上が再生可能バイオ燃料などの製品開発に向けられている。

今では、同社の年間収益の25%がバイオ燃料精製によるもので、同社はこの割合を今後数年間で増やす意向だ。またヒープスは、同社のバイオ燃料事業が利益の50%を占めていることも注目すべきだと語る。「つまり、バイオ燃料事業での利幅がより高いということ。年間収益ではたったの4分の1だが、利益では半分だ」

ネステの株主は、同社の方向転換を嘆いてはいない。というのも、同社の株価は過去5年で300%上がったからだ。だがコーポレート・ナイツの分析によれば、持続可能性を重視する企業では株主の満足度も高い傾向にある。2005~18年の純投資利益率はグローバル100企業で127.35%だったのに対し、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスの企業では118.27%だった。

グローバル100では前年から、「クリーン収益」(持続可能な製品から得る収益の割合)を指標として導入した。今年のランキングではクリーン収益の指標が非常に重視され、各企業のスコアの50%を占めている。

今年のトップ10社は以下の通り。日本勢はトップ10入りを逃したが、エーザイ(73位)、武田薬品工業(78位)、横河電機(82位)、積水化学工業(89位)、花王(92位)、トヨタ自動車(95位)、コニカミノルタ(96位)、パナソニック(100位)の8社が選出された。

1位 クリスチャン・ハンセン (デンマーク)
2位 ケリング (フランス)
3位 ネステ (フィンランド)
4位 エルステッド (デンマーク)
5位 グラクソ・スミスクライン (英国)
6位 プロロジス (米国)
7位 ユミコア (ベルギー)
8位 ブラジル銀行 (ブラジル)
9位 新韓金融グループ (韓国)
10位 台湾積体電路製造 (台湾)

編集=遠藤宗生

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