ビジネス

2019.01.29 07:30

ビッグデータ処理界のユニコーン、Confluentが企業価値25億ドルに


Confluentによると、米国で売上高上位100社のうち60社がKafkaを利用しているが、その多くは無料版を使っているという。有料版を利用している顧客には、Capital OneやJPMorgan Chase、Priceline.comなどが含まれる。Confluentは、これらの企業から得た収益を使い、採用を強化している。現在、同社は11カ国に拠点を持っている。同社はまだ黒字化を達成していない。

「他の投資家がConfluentに出資を申し出たが彼らは拒否し、既存株主が持分を増やすために積極的に働きかけた。我々が出資した金額をConfluentは必要としていなかったが、彼らは応じてくれた」とセコイアのMillerは話す。

Confluent以外にもデータマネジメントのオープンソース技術を普及させようとしている企業はある。競合はKafkaのエコシステムだけでなく、外部にはアマゾンの「Kinesis」や「Apache Spark」などがある。Sparkをベースにしたスタートアップ「Databricks」は巨額の資金調達を行い、評価額は25億ドルに達したと報じられている。ConfluentのKafkaチームは、既存ユーザーのロイヤリティを向上しつつ、新規顧客を獲得する必要がある。

カオスと化した巨大企業のデータを整理

同社は、Hortonworksのように過去に大きな話題を集めながら経営に行き詰まったオープンソース企業と同じ轍を踏まないよう気を付ける必要がある。Hortonworksは、今月初めにClouderaに買収された。

Krepsは、Kafkaや競合プロジェクトを基盤としたスタートアップに多くの資金が流入していることに驚いていない。「大企業の内部は、巨大なスパゲティのようにデータ管理がぐちゃぐちゃになっている」とKrepsは話す。Confluentとその投資家らは、同社のテクノロジーはデータベースを運用するためのソフトウェアよりもシンプルな構成で、より大きな価値を秘めている可能性が高いと考えている。

「新たなデータベースを実現しようとしている企業は数多くあるが、ストリーミングプラットフォームはデータベースに匹敵する市場規模になるだろう」とKrepsが話す通り、多くの企業がこの市場の覇権争いに挑んでいる。

編集=上田裕資

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