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2019.02.04

「人はどの街に住めば幸せになれるか?」 面白法人カヤック柳澤大輔の挑戦

面白法人カヤックCEO柳澤大輔



今では100名超が集まるようになった「カマコン」の様子

鎌倉を盛り上げることを目標とした定例会「カマコン」でも、「鎌倉をもっとよくしたい」という企業や個人が100名超集まってブレストをしています。
 
下は高校生から上は80歳の方まで、最近では鎌倉以外の地域からも人が集まり、この街をどうよくするか意見を出し合っています。ブレストは、その土地を愛する人が一定数いれば、鎌倉以外の地域でも成立すると思っています。

──鎌倉の地域活性化を率いてきて、人はどんな街に住めば幸せになれると思いますか。
 
ひとことで言えば、仲の良い街です。住民一人一人にやりたいことがあって、そのプランをプレゼンするとみんなが共感してくれる。これは人間が本能的に理想とするコミュニティの形です。
 
移住者も含めて、鎌倉の人って誰もが「鎌倉、最高!」って言うんです。これは、地元から出たことのない人の言う地元贔屓とは違います。
 
自分の価値観が最高だと思っている人は、時に煙たがれることもありますが、鎌倉の人は「自分の価値観は最高」と言う人が好きなんだと思います。

みんな自分に自信があるからそう言うし、それをかっこ悪いことだとは思いません。この価値観の人は、どの街に住んでも地元が最高と言うはずです。鎌倉以外では、福岡にもそんな価値観を持つ人が多く集まっているように思います。
 
僕は鎌倉以外の街にも住んでいたことがありますが、今のようにその街と真剣に関わることはありませんでした。仕事もそうですが、なんでも「自分ゴト化」しないと面白くないんです。
 
カマコンをスタートした時、カヤックで成果が出ていたブレストを導入したのは、地域の問題をみんなが自分ゴト化するためでした。
 
ブレストの魅力は、誰かのアイディアに乗っかっていくうちに、個人のアイデアではなく、みんなで考えたアイデアになり、みんながそれを自分ゴト化できること。
 
1日の半分を会社で過ごし、もう半分は住む地域にいるのですから、会社と地域を自分ゴト化できれば、楽しいに決まっています。
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構成=守屋美佳 写真=小田 駿一

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