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Christophe Morin/IP3/Getty Images

仏自動車大手ルノーは1月24日、日産自動車前会長で特別背任などの罪で起訴されたカルロス・ゴーン被告が同社の会長兼CEOを退任したと発表した。

ゴーン被告は2010~14年度の役員報酬計約50億円を過少記載したとしてを金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴されたほか、私的な投資などで生じた損失を日産に付け替えたとして会社法違反(特別背任)の罪で追起訴され、その後も日本での勾留が続いていた。

ルノーの筆頭株主であるフランス政府のブリュノ・ル・メール経済相は同日、スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラムで「(ルノーと日産の)資本関係はこれからも続くと確信している」とコメント。ブルームバーグのTVインタビューに対しても「いまもっとも重要なことはルノーの未来、そしてルノーと日産の資本関係の未来に向けて準備を進めることだ」と言及し、新経営陣による提携関係強化への期待を覗かせた。

海外では、ゴーン被告のルノー退任について以下のように報じられた。

米ニューヨークタイムズ紙は「Carlos Ghosn Resigns From Renault as It Seeks Peace With Nissan」(カルロス・ゴーン、ルノー会長を辞任。日産との和平を模索)という見出しでゴーン被告辞任のニュースを報道。ここでもやはり、ルノーは日産との資本関係をより円滑なもののすることを何よりも重視していると伝えられている。

ゴーン被告退任と新会長・CEO就任の一連の流れを、米CNNは「Carlos Ghosn is gone. The global autos alliance he built will survive」(ゴーン去る。彼の築いた国際的自動車企業の資本関係はそのままに)という見出しで報じた。

一方、ブルームバーグは「Nissan CEO Suggests He’ll ‘Pass the Baton’ After Alliance Reset」(日産CEOが資本関係を整えたのちに、退任か)と伝え、日産・西川広人社長兼CEOが24日の会見で述べた「日産を軌道に乗せたら、私は経営のバトンを次の人へ手渡すべきだと考えている。できるだけ早く私の果たすべき責任を果たして次に引き継げる状態にしたい」というコメントを掲載している。

ルノーはこれまで「推定無罪の原則を尊重する」とし、ゴーン被告の解任を見送ってきたが24日夜(日本時間)に取締役会を開き、新しい経営陣を決定した。新たに会長に指名されたのはタイヤ大手ミシュランのジャンドミニク・スナールCEO。ミシュランを過去最高益に導いた手腕の持ち主だ。暫定CEOを務めるティエリー・ボロレ氏も正式なCEOに指名されている。

就任後の会見でスナール会長は「日産との資本関係を強力なものに保つことが重要だ。共に前に進むことは我々の義務だ」と改めて強調。

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ルノー新会長ジャンドミニク・スナール氏(Chesnot / Getty Images)

ルノー、日産そして三菱自動車の資本関係に今後どのような動きがあるのか。経営陣も固まり、これから議論が本格化する見通しだ。

文=千葉雄登

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