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価値の再発見が経済を活性化させる

「無名の企業だからと、メディアから相手にされないのはおかしい」

アドバイザリーボードへの就任を依頼する際、異口同音に聞いた言葉だ。価値ある企業を応援することこそ、日本経済の活性化につながる。そう考える人々がスモール・ジャイアンツ アワードに共鳴し、協力をしてくれた。アドバイザリーボードは、全国各地を歩き、現場の実態を熟知している。

全国の自治体や約2000人の産業コーディネーターと連携して企業のマッチングを進めているリンカーズは、どこの地方の企業がどんな強みをもっているかを熟知している。同社のものづくり系マッチングサービスでは、大企業の悩み相談や、自社の技術で解決策を提案する技術企業からのレスポンスが、日夜飛び交っている。15分に一度という頻度の高さで投稿があるほどだ。

クラウド会計などのサービスを手がけるマネーフォワードは、全国の公認会計士、金融機関、商工会議所との広いネットワークを持ち、CEOの辻庸介は、「実際に現場に行かなければ、彼らの課題がわからない」と、自ら地方出張に飛ぶ日々だ。

本誌にも寄稿してくれた中山亮太郎が代表取締役社長を務めているマクアケは、地方銀行90行以上と連携をして銀行から紹介された企業の資金調達や、ユニークなアイデアをもつ企業に対してクラウドファンディングの活用を提供している。BtoBの下請け企業が自社の技術を使って消費者向けのアイデア商品の企画にチャレンジすると、有名無名に関係なく、「応援したい」という人々が参加をする。

クラウドファンディングという手法が一般的になり、「みんなで価値あることや面白い取り組みを応援する」というスタイルが定着している。だったら、大きな可能性を秘めたスモール・ジャイアンツを、みんなで応援することができるのではないか。

そう考えた私たちは、新たな試みに挑戦することにした。

「グランプリは一般読者も交えて、みんなと大きな会場で決めよう」と。

このときは会場に人が集まるかどうか不安だったが、イベントにすることを決定した。

ものづくりから価値づくりへ

16組のアドバイザリーボードと編集部で45社に絞り込み、さらに審査・投票によってスモール・ジャイアンツ7社を決定した。

選ばれた企業の共通項は、ビジネスプロデューサーの内田研一の次の言葉に象徴される。

「『ものづくり』を超えて『価値づくり』とでも呼ぶべき企業の躍進が目立ち、次の時代に移行したことをはっきり感じました。ものづくりという言葉は2000年代からもてはやされるようになりましたが、本来のものづくりは価値づくりであるべきだったのに、そこが言及されていませんでした。

文=野口直希

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