☆Taku:僕も可能性はすごくあると思います。ただ、その可能性を日本がつくれるようになっていない。もっとみんながコラボレーションして、「うちはこの領域が得意です」という強みを出し合って、海外に出していくことが大事になる。そういう意味で、日本はまだ本気出してないと思うんですよ。「本気でやろう」という気持ちの人たちが集まっていったら、十分に可能性はあると思います。
本田:そのときに、日本ならではのクリエイティブやコンテンツが突破口になる。そんなイメージですよね?
☆Taku:そうですね。アニメには、いろんなコラボレーションの可能性があると思います。音楽のコラボレーションもそうですし、他のプロダクトとのコラボレーション。それを国内だけで考えるのではなく、海外に出していく。アニメはそうやってシフトしていけるものなので、もっと一緒にやっていったらどうかなって思っています。
アニメには「ナシをアリにする力」が秘められている
本田:アニメはそうですよね。日本独自の資産であり、海外でオタクというか、熱量の高い人のファンベースがある。それを使わない手はないでしょう、っていう。
VERBAL:音楽を出して、プロモーションしてないのに勝手に盛り上がってる人たちが居る。それはプロダクトを出して宣伝してないのに勝手に使ってる人たちが世界中にいるっていうのに近いじゃないですか。アニメが盛り上がってるところに行くのは、本当に突破口だと思っています。あと、アニメは改めてすごいなと言いますか、海外に行くと気づくんですけど、ナシなものもアリにしてしまうパワーがある。
例えば、パッション一筋でいくと、「いやいや、そういうコラボレーションしないでしょ」とか、音楽だったら「やっぱり日本の人は海外無理でしょ」と思いがちじゃないですか。でもアニメのサントラになったら、いきなり「知ってる、その曲」ってなるんです。
最近、ポケモンさんが藤原ヒロシさんとコラボレーションして「HYPEFEST(ハイプフェス)」というファッションのトレードショーを展開していたのですが、そういったものも実はOTAQUESTでピックアップしていて。
さらに、ポケモンだと来年、ハリウッドで映画『名探偵ピカチュウ』も公開されるじゃないですか。ハリウッドにも進出して、映画もできて、音楽もありにして、ファッションも総合的にアリにしてしまう。魔法のボンドみたいにすべてくっつけてしまう感じですよね。
本田:個人的にもPRプラットフォームの考え方は重要だと思っています。自分たちのブランドや商品を企業に売り込みたい思いはあると思いますが、一回、何が相手方の興味を引くかを考え、そこに寄り添う。そのコミュニケーションの取り方がすごく大事で、その時に日本の強みでもある「アニメ」に大きなチャンスがある。
☆Taku:チャンスはたくさんありますよね。本当にいろいろと夢みたいな話が実際に起こり得るんですよね。さっきから言っていますが、みんなが持ってるものを出し合う。
OTAQUESTというプロジェクトがありますけど、これを通じてLDHとしてもそうですし、日本として世界に発信できるようなコンテンツをみなさんと一緒に作りたいと思っています。
本田:ありがとうございます。最後に会場には何かしらの形でPRに関わっている方がたくさんいらしているので、お二人からメッセージをいただければと思います。
今は、いろんなツールを使って展開できていますし、それこそスポティファイなどのデータをもとに、どの国でどんな曲が人気があるのか、を興味本位で調べています。そういったツールを使いながら、アーティストとして活動していきたいと思いますし、OTAQUESTも含めていろいろと展開していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
☆Taku:「日本国内でやれるだろう」という考え方が、いつか必ず崩壊してしまうことは多くの人が考えられていると思います。そんな中でも、日本のプロダクトだったり、日本のコンテンツだったりはすごく世界でも評価されていますし、戦えます。その中ですごく大事なのは、マーケティングをしていくこと、数字を見ること、そして実際足を運んでみて現地の人たちの温もりを感じることです。
そこでちょっとした簡単な会話でも、いろんなことが見えてくると思います。そのきっかけをOTAQUESTでつくれたらなと思っているところです。日本は良いものをつくっている国なので、もっともっと世界に出していけたらなと思っています。
本田:ありがとうございました。ここにいる、みなさんはこれから世界にガンガンPRしていきましょう、ということで今日は長い時間ありがとうございました。20周年を迎えられました、m-floの2人に盛大な拍手をお願いします。