フォーブス ジャパン編集部 エディター


「英語」に対して必要以上のアレルギーを感じない

VERBAL:例えば、テレビも日本が発明したわけじゃないですけど、日本でもっと良い性能にしたり、海外のモチーフのデザインを日本に輸入してカッコよくしたら、アメリカで流行り出したりすることもありますよね。

☆Taku:そういった性質が海外で評価されますし、日本のアニメが評価されるポイントは「きめ細かさ」なんです。あと日本の音楽に関しても、海外のアーティストが日本のアーティストを参考にしてくれることが多くあります。

僕はグローバル展開における日本人の壁は「英語」だと思っています。

英語が喋れない、もしくは喋れるけど怖くて喋らない。得意じゃなくでも、ここまでアレルギーを感じる必要はないと思うんですよ。まず、きちんとコミュニケーションできないところで機会損失をしている。他の国の人たちも意外と喋れていなくて、「コミュニケーションしたい」という強い気持ちだけでコミュニケーションを図っています。

『世界の果てまでイッテQ!』の企画「出川哲朗のはじめてのおつかい」で見られる、出川イングリッシュギャグはよくネタにされてますが、あのスピリットはすごく大事で。他の国の人たちは同じ感じで積極的にコミュニケーションとっていくことで、つながっていってるんです。



なぜ、K-POPは海外で大成功したのか?

本田:さっきの宇多田さんの話を聞いていると、いま日本にも「ファンベース」という考え方がありまして。SNSが普及し、コミュニケーションが多様化して難しくなってきた時代において、同じメッセージを発信して、みんなを振り向かせるのは難しい。

今の時代はファンベースみたいなものを見つけて、こちらが寄り添っていき、ファンベースを広げていくのが賢いやり方です。ただ日本企業の多くはファンベースの考え方を生かし切れてないのがもったいない。ファンベースの生かし方は、いろんな方法がある気がします。

VERBAL:Takuがアメリカのオタクイベント、音楽イベントに行って、日本とは違う異なる現地での遊び方を見て、すごく勉強になったと言って、僕にも映像を見せてくれたんです。

その映像を見て、僕も驚きました。Takuはアニメの曲なども挟みつつ、普通にクラブプレーするような曲をかけていたのですが、4,000人が盛り上がっていて、アニメコンベンションではなく普通のフェスみたいなんですよね。「こんな遊び方しているのか!」というのは新しい発見でしたね。

現地に行ったからこそ、マーケットリサーチができ、僕たちは考えすぎていたことが分かったので、ありのままで海外に出ていこう、と。現地の人たちは、そもそも日本の文化が好きでウェルカムな状態なんだから、“ありのまま”というのはひとつのヒントになりましたね。



☆Taku:本田さんが、先ほどおっしゃっていたファンベースの考え方は、僕もすごく大事だと思っています。特にコンテンツをつくる人たちは無理やり好きになってもらうのではなく、好きな人がどこにいるのかを考えるのが基本的なスタンスだと思うんですよね。

最初はマスにアプローチできないかもしれないけれど、まずは熱量ある人たちとしっかりつながっていき、その人たちとの接点を増やす。いま、アメリカに行くとK-POPの勢いがすごいんですよ。実際に人と会ってもそう感じますし、アメリカの音楽業界の人たちと話しても、K-POPは絶対話題に出てきます。

K-POPは何をしたのか。要は、彼らはフットワーク軽くアメリカへ行き、熱量高い人たちとの接点をつくっていったんです。

本田:それはアーティスト自ら、コミュニティに入っていくイメージですか?

☆Taku:ミートアンドグリートを開催したり、ライブをやったり。日本のアーティストは日本国内のイベントで忙しく、日本で完結してしまう。もちろん国内の活動に力を入れなきゃいけないことも分かるんですけど、その間にK-POPなどが海外市場を席巻していて、年々、海外のCD屋さんの日本コーナーが狭くなっています。

どんどん、K-POPが広がっていく様子を目の当たりにしている中で、いかにファンベースを刺激させるか、が大事だなと感じました。ファンベースを刺激することによって、その人たちがインフルエンサーになってくれる。その手法は、いまだにアメリカのハリウッドでも結構取り入れられていて。アメリカの「コミコン」では、『スター・ウォーズ』に出演した人たちがサイン会などをやっているんです。

僕は『スタートレック』の大ファンなのですが、コミコンに『スタートレック』の出演者がいたので列に並んでサインしてもらったら、感極まっちゃって。いまここで話をしているように、そうした体験って他の人にも伝えたくなる。伝染力があるんですよね。

文=新國翔大 写真=PR Table提供

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