起業家たちがモナコ公国に足を運ぶ目的は、毎年6月に開催される世界一の起業家を表彰するアワード「EY World Entrepreneur Of The Year(以下、WEOY)」に参加するためだ。同アワードは2001年から開催されており、2018年の開催で18回目を迎えた。
2018年6月13日〜17日にわたって開催されたWEOYで世界一の栄冠に輝いたのは、ブラジル・MRV Engenharia e Participaçõesの会長ルーベンス・メニン。日本代表にはティーケーピーの河野貴輝が選出されていた。
21世紀は「徳を積んでいく」企業しか生き残れない
2019年は一体、どの起業家が世界一に輝くのか? 19回目となる、2019年のWEOYは例年同様に6月に開催が予定されている。
そのWEOYに参加する日本代表の起業家が、2018年12月3日、4日の2日間にわたって開催されたイベント「EOY Growth Forum」のプログラム内で発表された。今回、日本代表に選出されたのは、100円ショップ「ザ・ダイソー」を全国に展開する大創産業の矢野博丈。イベントの壇上で矢野は選出された喜びについて、こうコメントを残した。
(右から2番目)大創産業の矢野博丈
「本当にありがたいことです。私は出来の悪い人間で、両親にもたくさんの心配や不安をかけてきたので、この姿を見せてあげたいです。真面目に一生懸命、感謝の気持ちを持って生きてきたことが、この結果に繋がっているのかな、と思います。21世紀はお客様のために徳を積んでいく企業しか生き残れません。モナコでは徳を積む大切さについて話せればと思っています。今日は本当にありがとうございました」(矢野)
「6つの視点」から起業家を審査
日本の起業家を世界に送り出す表彰制度「EY Entrepreneur Of The Year Japan(以下、EOY)」は、EY Japan主催のもと、2001年からスタート。「アントレプレナー精神」「企業価値の増大」「経営戦略の方向性」「成長可能性と影響力」「イノベーション」「社会貢献」という6つの選考基準をもとに起業家を審査を行う。
審査はクオンタムリープの出井伸之、エアウィーヴの高岡本州、フォーブス ジャパン副編集長の谷本有香、日本ベンチャー学会会長の西澤昭夫、経済産業省の福本拓也、CVCキャピタルパートナーズ日本法人の藤森義明、B Dash Venturesの渡辺洋行の7名が務めた。